火山活動の経過(年表)

火山活動の経過
2000 3 27 火山性地震急増(火山性地震3/27 109回)
    28 北海道大学附属地震火山研究観測センターの岡田弘教授が記者会見「噴火の前兆が始まっている」の見解を発表
      臨時火山情報第1号発表「有珠山で火山性地震が増えている。虻田町役場によると有珠山付近を震源とする有感地震が発生した。」
      気象庁の火山噴火予知連絡会会長の井田喜明東大地震研究所教授が「これまで地震活動が活発化した後数日の間に噴火している。今後噴火する可能性がある.警戒が必要」と発表
      この日の火山性地震は合計595回、内有感地震は10回を数える。
    29 緊急火山情報第1号発表、予知連拡大幹事会にて見解発表「数日以内に噴火の可能性大」
      29日の火山性地震1,628回、うち有感回数628回
      マグニチュード3・4の地震、伊達で震度3
    30 北屏風山西尾根内側斜面で地割れ等地殻変動を確認
      緊急火山情報第2号を発表「有珠山北西部の北屏風山西尾根内側斜面で100メートルを超す断層や地割れを確認」
      有珠山現地連絡調整会議開催.北大有珠火山観測所の岡田弘教授が「長時間の揺れが続いており爆発的な噴火を起こす可能性が高い」と有珠山北西部噴火の恐れを指摘する
      30日の火山性地震2,454回、うち有感回数537回
    31 北大の勝井義雄名誉教授が自衛隊ヘリで有珠山を視察、「断層の一部が広がっている」と警戒を喚起
      西山西麓で23年ぶりに噴火(13:07)
      臨時火山情報第10号を発表「噴煙の高さは2700m」
      臨時火山情報第11号を発表「14時現在、噴煙の高さ3200m」
      気象庁の小宮学火山課長が記者会見「地震は減っているが震幅の多い地震が続いており警戒が必要」と示唆
      陸上白衛隊、洞爺制温泉の南東1.5㎞及び北屏風岳の西北西2㎞の2カ所で噴火口碓認
  4 1 金比羅山西側山麓で新たな噴火
      北大有珠火山研究所の岡田弘教授が記者会見「水蒸気爆発やマグマ水蒸気爆発がしばらく続く可能性が高い」と発表
      臨時火山情報第15号発表「有珠山山麓の噴煙と明るくなる現象を確認した」
      火山観観測情報第26号発表「噴煙は灰色で中量、高さ200mで南東方向へ流れている」
      火山観測情報第27号を発表「1日午前0時から9時までの火山性地震は93回(内、有感地震48回)」
      北海道開発局監視カメラが、有珠山西側山麓で10分程赤熱現象を確認
      気象庁「3月31日の噴火の噴出物中に発泡ガラスが含まれているため、噴火はマグマ水蒸気爆発と見られる」と発表
      これまでで量大規模のマグニチュード4・8の地震発生。震源は有珠山付近、震度5弱壮瞥、震度4伊達
    2 金比羅山の西側山麓で再噴火。黒煙は高さ2000㎜まで上がる
      火山噴火予知連絡会「当面は有珠山の北西山麓の一部の領域で今までのような火山活動が継続」と発表。山の北西部が噴火前から噴火後の一日で最大2m隆起していたことを明らかにした
      気象庁小宮学火山課長が記者会見「地震は比較的少ないが、噴火活動は断続的で、引き続き警戒が必要」
      この日の火山性地震は48回うち有感地震は3回に激減
    3 金比羅山中腹で黒煙と白煙が勢いよく噴き出る。噴煙は2000mを超す。昼にかけて断続的に同規模の噴火活動
      北大岡田弘教授ら、有珠山をヘリコプターで調査し31日の噴火口群付近に断層を発見
      北大岡田弘教授らが記者会見「溶岩ドームの形成の兆しあり」
      陸上自術隊が「金比羅山中腹の火口で熱泥流らしき現象を発見」と有珠山噴火非常災害現地対策本部へ報告
      この日の火山性地震は合計22回、内有感地震は5回を数える
    4 金比羅山中腹で噴火。噴煙は1200mに
      金比羅山で泥流、噴石を伴う噴火。熱泥流がふもとの洞爺湖温泉街に達する
      西山西側で噴火
      北大岡田弘教授らが調査報告「西山西側の火口群付近で地溝が発達。溶岩ドーム形成の可能性が強まる」
      札幌管区気象台が有珠山噴火に関する気象情報第12号を発表「5日夜から6日朝にかけ大雨の可能性あり。泥流、土石流発生の危険性がここ数日間でもっとも高い」
      室蘭地方気象台が火山雷を確認
      火山噴火予知連絡会有珠山部会が記者会見「2つの火口群を結ぶ断層を確認。洞爺湖湖畔の隆起など地殻変動を示す数値が急激に上昇」と発表
      気象庁の小宮学火山課長が記者会見「地殻変動、地割れに進行中のものがあり、地震は減っているがマグマはかなり上昇してきていると考えられる」
      北海道開発局の監視カメラで、金比羅山山腹の火口と西山西側火口のほぼ中間から高さ300mの噴煙を確認
      気象庁の小宮学火山課長が記者会見「洞爺湖温泉の隆起が進み、洞爺湖側への陸地のせり出しが続くなど、有珠山北西部の地殻変動がさらに活発化している」
    5 金比羅山の南東側から新たに噴煙。噴煙は400mに。新火口を3つ確認
      室蘭地方気象台が火山観測情報第58号を発表「5日17時過ぎからやや大きな火山性微動が観測されている」
      予知連有珠山部会「爆発的噴火の発生は、2、3日から1、2週間以内の可能性大」
    6 北大岡田弘教授らが飛行調査報告会見「西山西側の断層群北側に、直径数10mの新火口を発見」
      室蘭地方気象台が火山観測情報第62号を発表「噴煙の高さは金比羅山山麓火口群で600m、西山西山麓火口群で800m。ともに東に流れる」
      断続的に続いていたやや大きな火山性微動が小さくなる
    7 岡田弘北大教授らが飛行調査の結果報告「地殻変動は虻田町の市街地へ向かっており、西山西側に新たな火口を確認」
      伊達で震度1の地震を観測。有感地震の発生は4月4日以来3日ぶり
    8 気象庁の浜田信生地震予知情報課長が会見「噴煙は西山、金比羅山ともに1000mほど上がっており、噴火活動が進んでいる」
    9 岡田弘北大教授らが会見「山頂の大規模噴火が起こる可能性はかなり低いと思われる」
      金比羅山から流れた熱泥水が西山川流路工より溢流し、国道230号まで及ぶ
    10 岡田弘北大教授らが飛行調査の結果報告「断層、割れ目は思ったほど成長していない。(爆発的噴火が起きるとすれぱ2〜3日から1、2週間との予知連の)見解は軌道修正する必要がある」
      伊達で震度1の地震観測。有感地震の観測は7日以来
    11 伊達で震度2を記録
    12 予知連が5日の見解を軌道修正し「現状では山頂部の大規模噴火に移行することを示す現象は見られないが引き続き火山活動の推移を厳重に監視する必要がある」との統一見解発表
    13 国土地理院、有珠山西山周辺の高さの変動について記者会見「2m以上の変化を示す地点は噴火口付近に集中しており、最大で10mを超えている」
    15 伊達で震度1を記録
    16 字井忠英北大教授が会見「西山西側の(国道230号上の)火口の直径は80m」
    17 火山噴火予知連の記者会見で中川助手が「西山西側に加え、金比羅山の火口も乾いている」
      予知連の会見で岡田弘教授「火山性の微動と微動の間隔が広がるなど新しい変化が表れている」
    19 火山噴火予知連絡会が記者会見「金比羅山の火口でマグマに含まれる成分の二酸化硫黄の放出量が一日5tと増えている」
    20 火山噴火予知連絡会有珠山部会が報告「西山西側の火口が連続的に火山灰を出す活動に変化した」
      国土地理院、有珠山西山周辺の高さの変動について記者発表 「4月3日からの変化を見ると、西山北西の火山群付近が局地的に大きく隆起、最大20m」
    21 火山噴火予知連絡会有珠山部会が会見「有珠山西側の道央道沿いの地盤が14~20日で噴火湾側に20~24㎝移動している」
    22 火山噴火予知連絡会統一見解発表「噴火が終息に向かう可能性あり」
    23 火山噴火予知連絡会の岡田弘北大教授が記者会見「火山活動に大きな変化はない」
    24 「金比羅山北西に直径約50mの新噴火口が出現、活発な噴火を繰り返している」
    25 飛行観測を終えた北大岡田弘教授が記者会見「有珠山北西部一帯で断層や地割れ群がさらに広がっている」
    26 北大字井忠英教授が記者会見「地盤隆起は鈍化傾向だが、火山活動がこのまま終わるはずがない」
      有珠山空中レーザー計測実施(最大隆起約65m)
    27 火山噴火予知連絡会有珠山部会の北大岡田弘教授が記者会見「火山性微動の震幅が次第に狭まり、パターンが大きく変化している」
    28 飛行観測を終えた北大岡田弘教授が記者会見「金比羅山火口群の火口の1つが西側に拡大、直径150mほどになっている」
      気象庁報告「ここ数日は火山活動が低調であったが今日は活発。西山西側火口群で黒色の噴煙を観測」
    29 火山噴火予知連有珠山部会の北大中川光弘助手が報告「有珠山火口の地殻変動は頭打ちとなっている」
  5 1 火山噴火予知連有珠山部会の北大岡田弘教授「噴火の第1ステージは終わりの段階に入ったが、引き続き警戒を」と呼びかけ
    3 火山噴火予知連の北大岡田弘教授が記者会見「金比羅山火口群の隆起はほぼ終了」
    7 火山噴火予知連有珠山部会の総合観測班は「西山西側火口群から約1・5㎞南の山腹に大きさ一平方㎞深さは地表から4〜6㎞の箇所に、地震の震源地の空白城がある」と発表
    11 火山噴火予知連の北大岡田弘教授が記者会見「現在活動中の4つの火口の全てが縮小している。火山性微動も噴火以来一番低いレベル」
    13 火山噴火予知連有珠山部会が「金比羅山火口群の放熱量が4月下句の1/6に低下。西山も低下」
    16 火山噴火予知連有珠山部会で「4月中旬以来起きていた急速な隆起は停滞している」との宇宙開発事業団観測結果が報告
    22 予知連統一見解「噴火が終息に向かう可能性、活動火口周辺は、引き続き警戒が必要」
      気象庁が今回の噴火を「平成12年(2000年)有珠山噴火(The eruption of Usuzan volcano in 2000)」と命名
      火山噴火予知連絡会は東京の気象庁での会合後、記者会見「有珠山のマグマ活動は次第に低下しており、このままの傾向が続げば噴火が終息に向かう可能性がある」の統一見解を発表。気象庁は同時に今回の噴火を平成12年有珠山噴火と命名
    25 火山噴火予知連絡会の北大岡田弘教授が、午前の上空観察後、記者会見「西山火口付近は隆起した断層の積み重ねの全体がかなり盛り上がった形になっている。65m以上の隆起があり、新山のようになっている」
  6 19 火山噴火予知連絡会有珠山部会が調査結果を発表「山頂噴火の可能性が一段と薄らいでいる」
  7 10 予知連統一見解「深部からのマグマの供給はほぼ停止しており、一連のマグマ活動は終息に向かっている」
  8 10 火山噴火予知連有珠山部会事務局が「西山山麓を中心とする隆起などの地殻変動はほぼ停止状態にある」と発表
    17 室蘭気象台が火山観測情報発表「西山西麓を中心とする地殻変動(隆起・押し出し)はほぼ停止状態で、一部の観測点では沈降に転じている」
  9 1 室蘭気象台「有珠山定期火山情報第1号」を発表
「昭和新山亀岩と亀岩南側噴気帯の噴気温度が高温になっている。また、昭和新山と有珠山の山頂部に亀裂が発見され崩落の危険性が高まっている」
  10 5 金比羅山KB火口の噴煙が約7時間停止(10時半頃から17時41分)
  11 1 火山噴火予知連絡会統一見解発表「深部からのマグマの活動は終息しつつあると考えられるが、火口から500m程度の範囲では、噴石や地熱活動に対する警戒が依然必要」
    26 金比羅山K-B火口、約10時間噴煙が止まる
2001 2 25 火山噴火予知連絡会開催、見解発表「深部からのマグマの供給は停止していると考えられるが火口から500m程度の範囲では、噴石や地熱活動に対する警戒が以前必要」
  5 28 火山予知連絡会が統一見解「マグマ活動終息--有珠山部会を廃止」
2002 10 22 火山噴火予知連絡会、「微動や空振9月以来観測されず」と報告
    29 金比羅山火口郡のKB火口噴気活動停止

1)おもな出来事  2)初動対応  4)避難生活  5)輸送・交通関係  6)ライフラインの状況  7)生活の再建・経済の復興 

目次へ戻る

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.