防災の動き



令和2年7月豪雨災害を教訓とした豪雨対応訓練について
熊本県知事公室危機管理防災課

 熊本県では、令和2年7月豪雨により県南部を中心に甚大な被害が発生しました。この災害の教訓として、県民の生命を守るためには、県や各市町村、関係機関の連携による迅速な被害状況の把握や救助部隊展開の重要性を改めて認識しました。

 このため、県及び市町村の防災担当職員の初動対応能力向上を目的とした豪雨対応訓練を令和3年1月から実施しています。この訓練は、関係機関との連携強化も目的の一つとしており、消防、警察、自衛隊、海上保安庁及び気象台など多くの関係機関に参加いただいています。

 本年も梅雨入り前の5月末までに合計7回訓練を実施し、全45市町村で訓練を完了し災害に備えました。


訓練の概要

 この訓練では、基本的な災害対応手順を確認することを目的とした「基本訓練」と、複雑な被害情報を断続的かつ一時期に集中して付与し、幹部職員に状況判断してもらうことを目的とした「状況判断訓練」の2種類を準備し、市町村の状況に応じて、選択してもらっています。

 また、それぞれの市町村の特性に合わせ「一般型」、「山地型」、「平地型」、「都市部型」、「海岸・島嶼部型」の5つの被害想定パターンを作成し、事前に訓練シナリオをプレーヤーに知らせないブラインド型で実施しています。シナリオは、県の若手職員が各市町村のハザードマップを参考に、実際に災害が発生する可能性が高い場所を想定して作成しています。

訓練の成果

 市町村の能力や特性に合わせた実践的な訓練を積み重ねたことで、確実に県や市町村の防災担当職員のレベルアップにつながっています。

 市町村からは、「災害時の対応手順の確認ができた」や「災害対応上の問題点が確認できた」、「関係機関と顔の見える関係が構築できた」などの意見をいただきました。

おわりに

 平成28年熊本地震や令和2年7月豪雨では全国から多くの支援をいただきました。本県は、災害から経た経験や教訓を生かし、「災害に対する安全保障」において全国に貢献していきたいと考えています。本年5月には豪雨対応訓練の様子を九州各県の防災担当者に公開し、様々な意見交換を行いました。

 今後も、本県の取組みを広く発信するとともに、引き続き、豪雨対応訓練や総合防災訓練等を通じ、防災力向上に取り組んでいきます。

熊本県の取組み

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