阪神・淡路大震災教訓情報資料集【03】公的住宅等の一時提供

教訓情報資料集

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  • 第3期・本格的復旧・復興始動期(地震発生後4週間~6ヵ月)
    • 3-01.避難所解消と応急住宅の提供
      • 【03】公的住宅等の一時提供
        • 01.全国から約3万戸の公営住宅、住都公団、雇用促進事業団からの空き家の「一時入居住宅(家賃無料)」の提供申し出があった。
          • 01) 震災当日から公営住宅等の確保が始まり、公営住宅、住都公団(当時)、雇用促進事業団(当時)からの空き家の「一時入居住宅(家賃無料)」の提供申し出があった。2月10日時点で29,339戸の受入が可能となった。
          • 02) 高齢者、障害者等を対象に、賃貸住宅を応急仮設住宅として借り上げる措置がとられ、139世帯が入居した。6ヶ月の提供としていたが、住宅の確保の目途がたたない世帯については延長された。
          • 03) 兵庫県商工会議所連絡会等を通じて受け入れ可能な企業社宅、保養所等の情報収集を行った結果、433戸の提供があり、217戸が入居した。
          • 04) ホテルシップも準備されたが、利用者は少なかった。
          • 05) ホームステイなど住宅提供ボランティアの申し出も多かったが、実際の利用は少なかった。
        • 02.入居決定戸数は約1万3千戸。地域的には、兵庫県内を含む近畿圏が8割を占め、遠隔地に入居した被災者は少なかった。
          • 01) 1月26日には「被災者用公営住宅等斡旋支援センター」が設置され、空家情報の避難所への配布、ポスターの作成なども行われた。しかし、入居戸数は、4月末で約1万戸、8月末で約1万1千500戸に留まった。
          • 02) 兵庫県内を含む近畿圏への応募が多く、遠隔地に入居した被災者は少なかった。
          • 03) 地域の知人や友人と離れる不安や一から友達をつくることになる子どもを抱える世帯は居住地を離れることを嫌った。救護策の情報から遠ざけられる危惧もあった。
          • 04) 一時入居者については、正式入居を希望する被災者への対応も図られた。
          • 05) 大規模災害時における公的住宅の広域的な支援の有効性が示唆されたとの見方もある。
          • 06) 公営住宅等への一時入居は、2000年3月末に解消された。☆
        • 03.公営住宅等の一時提供については、入居期間や提供される住宅の質の問題も指摘された。
          • 01) 入居期間が原則6ヶ月と仮設住宅の2年に比べて短かったことから、少しでも使用期間の長い応急仮設住宅を選択したとの指摘もある。
          • 02) 提供された住宅には手入れが必要な住宅や浴槽のない物件もあり、辞退する人も出た。当初は、高齢者・障害者への配慮に欠けていたとの指摘もある。

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