阪神・淡路大震災教訓情報資料集【09】震災ゴミの処理

教訓情報資料集

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  • 2.第2期・被災地応急対応(地震発生後4日~3週間)
    • 2-05.都市基盤・サービスの復旧
      • 【09】震災ゴミの処理
        • 01.各市町では順次収集業務が再開されたが、当初は職員の確保も難しく、また交通渋滞にも悩まされ、通常時の半分程度しか収集できなかった。
          • 01) 神戸市では、現場職員に被災地内居住率が高く、交通渋滞の影響もあって職員確保が困難だったため、クリーンセンター職員も動員しての収集業務が行われた。
          • 02) 西宮市では、地震当日・翌日は職員が遺体収容作業等に従事していたため、ごみ収集は1月19日に再開された。
          • 03) ごみ収集業務は交通渋滞に悩まされ、1月末の段階で通常時の50%しか収集できなかった。
        • 02.焼却施設の被災や交通渋滞に対応するため、仮置き場を設置するとともに、夜間収集が実施された。一旦確保した仮置き場を、他の災害対策用途に使用するため明け渡さなければならないこともあった。
          • 01) 神戸市においては、交通渋滞に対応し、かつ重機による効率的な収集を行うために、2月3日~3月25日にかけて夜間収集が実施された。
          • 02) 膨大なごみ発生量と道路寸断による交通渋滞、ごみ焼却施設の被災により、神戸市では市内6カ所に仮置き場が設置された。
          • 03) 一般廃棄物処理業者や大阪廃棄物処理事業者連絡会のボランティアにより、仮置場からの夜間中継も実施された。
          • 04) ごみの仮置き場の中には、仮設工場や瓦礫置き場等と競合したため、明け渡されたところもあった。
        • 03.他都市、自衛隊、企業ボランティア等により、ごみ収集作業の応援が行われた。また、他市町による焼却応援も行われた。
          • 01) 被害の大きかった神戸市、西宮市などでは、1月24日以降、全国他都市の136団体延べ4,155台による応援収集が実施された。
          • 02) 自衛隊により、市街地路上など交通障害となる箇所について粗大ごみの収集も行われた。
          • 03) 一般企業ボランティアによるゴミ収集も実施された。
          • 04) 被害を受け再稼働できないごみ処理施設があったため、他市町・事務組合44団体において11,620tの焼却応援がなされた。
        • 04.避難所となった施設からは大量のごみが出され、収集には困難が伴った。神戸市では、一般業者へ委託しての収集も行われた。
          • 01) 避難所からは、大量のごみが出され、その施設の従来からのごみステーションに出されたほか、運動場等に積まれていた。
          • 02) 避難所ごみの特徴としては、特に弁当がらやカップラーメン等の容器などが多く、通常の1人あたり排出量より多かった。
          • 03) 神戸市では、臨時的に民間業者の協力を得て避難所のごみを回収した。
            • 05.特に瓦礫を含む荒ゴミの発生量が増加した。ゴミ内容も、発泡製品やペットボトル、カセットコンロの増加など震災後の生活を反映するものとなっていた。その後、避難所から仮設住宅へという被災者の移転に伴って、身の回り品等の不要品が大量に排出された。
              • 01) 災害廃棄物である荒ゴミの排出量は、神戸市で前年比約5倍(2月)にものぼり、その後夏頃までは2倍近い量が続いた。一世帯当たりの耐久消費財廃棄物の排出量は、0.89t、12立方メートルとの推計もある。
              • 02) ごみの内容としては、厨芥が減少している一方で、弁当がらなどの発泡製品、ペットボトル、カセットコンロボンベなどの増加が目立った。
              • 03) 避難所から仮設住宅への移転に伴い、寝具類、畳、家具等の身の回りの不要品が一時的に大量に排出された。
                • 06.ゴミ排出マナーの低下も見られ、分別の不徹底、路上の不法投棄などが多発したため、美化運動の推進などの対策も実施された。
                  • 01) 可燃ゴミと不燃ゴミの分別が不徹底となり、処理施設における焼却残滓率が高くなった。
                  • 02) 路上への不法投棄、散乱なども多発し、いわゆるゴミがゴミを呼ぶ状態となった。
                  • 03) 散乱ごみ対策として、美化活動の推進などが行われた。

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