阪神・淡路大震災教訓情報資料集【04】ガスの復旧集

教訓情報資料集

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  • 2.第2期・被災地応急対応(地震発生後4日~3週間)
    • 2-05.都市基盤・サービスの復旧
      • 【04】ガスの復旧
        • 01.都市ガスの復旧には、日本ガス協会を通じて全国のガス事業者からの応援体制がとられた。大阪ガスおよび関係会社を含めた作業者数は、最大時で約1万人体制となった。
          • 01) 1月19日の第1次応援隊1,704名を皮切りに、日本ガス協会を通じて全国のガス事業者の応援体制がとられた。
          • 02) 震度7の被害甚大地区に着手する3月からは、3,712名の応援隊と大阪ガスの復旧作業員6,000人を合わせた約1万人体制での復旧作業が行われた。
        • 02.復旧作業は交通渋滞に悩まされたため、被災地域内の車両基地・前進基地を確保するなどの工夫もとられた。衛星通信やMCA無線が活用され、またコンピュータによるデータベース、復旧シミュレーションも行われた。
          • 01) 復旧作業は、交通渋滞に悩まされたため、被災地域内に車両基地・前進基地を確保したほか、早朝に移動するなどの工夫をこらして、復旧作業が進められた。
          • 02) 前進基地の設置にあたっては、衛星通信用小型可搬局が有効だった。全国のガス会社は、同一のガス事業用無線を所有しているため、MCA無線も活用された。
          • 03) 航空写真及び実踏査による被害把握を行ってデータベースを作成し、投入班数、復旧完了時期のシミュレーションなどが行われた。
        • 03.長期化が予想されたことから、停止による影響の大きい公共施設、病院などの調査、復旧手配、代替燃料の確保などが図られた。病院、ごみ焼却場、斎場などに直結する中圧導管は2月上旬にほぼ全面復旧した。
          • 01) 長期化が予想されたことから「特需隊」を編成し、停止による影響の大きい公共施設、病院などの調査、復旧手配、代替燃料の確保が図られた。
          • 02) ガス復旧の遅れに対処するため、病院など重要施設200箇所余りへの代替エネルギー提供、避難所などへのカセットコンロの配布、入浴支援なども行われた。行政からの情報が実際の状況と異なっていることなどの苦労もあった。
          • 03) 大手病院やごみ焼却施設などに直結する中圧導管は、2月上旬にほぼ全面復旧した。
        • 04.低圧導管の復旧は、管内に進入した水・土砂の排出に手間取った。大阪ガスの完全復旧は、当初予定からは大きく遅れた4月11日となった。
          • 01) 低圧導管の復旧は、管内に流入した水や土砂に妨げられたため、吸引式水抜き機が開発されたほか、下水管の洗浄に用いられる高圧洗浄機、バキュームカーなどが動員された。水道事業者との作業工程に関する打ち合わせも行われた。
          • 02) 倒壊家屋により復旧活動が妨げられたため、復旧先行隊、復旧フォロー隊などが設けられ、効率的な復旧作業が行われた。
          • 03) 2月末には65.2%、3月末には96.8%と復旧は進捗し、4月11日に一部地域をのぞき復旧作業は完了、4月20日までに不在顧客を除く全てのガス供給を再開した。管内に侵入した水・土砂の排出に手間取ったため、当初予定の1ヶ月半からは大きく遅れた。
            • 05.プロパンガスの復旧は早く、地震後11日でほぼ復旧。都市ガスからの燃料転換、避難所、仮設住宅への供給も行われた。
              • 01) 1月20日過ぎには近県からの応援により本格的復旧作業が開始され、1月28日にはほぼ100%復旧した。
              • 02) 都市ガスからの燃料転換、避難所、仮設住宅への供給も行われたが、東灘区の備蓄タンク被害によって供給確保は綱渡りの状態だった。

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