阪神・淡路大震災教訓情報資料集【10】歴史遺産・文化施設等の復旧

教訓情報資料集

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  • 2.第2期・被災地応急対応(地震発生後4日~3週間)
    • 2-05.都市基盤・サービスの復旧
      • 【10】歴史遺産・文化施設等の復旧
        • 01.文化財指定を受けた歴史的遺産は補助により修復がなされたが、指定を受けていない場合は復旧されないままになっているものがある。□
          • 01) 国指定文化財建造物では99件中29件が、県指定文化財建造物では184件中44件が、また重要伝統的建造物群保存地区に指定されている神戸市中央区北野の伝統的建造物34件のすべてが何らかの損傷を被った。□
          • 02) 街の景観としても重要な要素をなしていた酒蔵群が大きな被害を受け、灘地区では約300棟のうち90%が滅失した。□
          • 03) 神戸・阪神間の近代の上質の住宅建築物の被災により、かけがえのない住宅都市景観が失われた。□
          • 04) 明石城、尼崎市寺町地区、神戸旧居留地十五番館、旧山邑邸、沢の鶴大石蔵等、多くの歴史的建造物で耐震性に配慮して補修や再建が行われた。□
          • 05) 被災地域の再開発に伴う埋蔵文化財調査の実施が課題となったが、発掘成果を地域に還元する試みが実施され、効果を上げた。□
          • 06) 文化財の修復・救出のため、文化庁が文化財等救援委員会(文化財レスキュー)を設置した。□
          • 07) 文化財として未指定の歴史的建造物に対して、復興基金による助成制度が設けられた。★
          • 08) さらに民間資金により、モーターボート特別競争収益金を活用した支援、(財)文化財保護振興財団による助成も行われた。☆
          • 09) 家屋の撤去により家財と共に処分された文化財も少なくなかった。▼
        • 02.芸術文化活動については、震災による直接的被害はもとより、ホールの被災による公演の中止や震災直後には自粛も相次いだ。□
          • 01) 大小の美術館・博物館をはじめとする芸術文化施設は、大多数が建物の損壊や展示物の損傷を被り、長期にわたり閉館を余儀なくされた。□
          • 02) 水族館、動物園、植物園でも被害が出ており、特に須磨海浜水族園では停電ですべての飼育設備が機能停止するなど大きな影響を受けた。□
          • 03) 劇場・ホールは、建物や舞台機構の破壊・破損や一時的に被災者の避難場所となったり、交通手段が絶たれたことなどにより、興行ができなくなった。□
          • 04) 芸術文化施設の一部では、避難所などにも利用されたこと、職員が市町本部の応援に行かざるを得ず施設の復旧が後回しになったことの、2つの間接的な課題を抱えた。□
          • 05) 震災による芸術文化の間接的被害として、客(需要)の減少や、公共施設の活動停止に伴う技術スタッフ等の失業問題が生じた。□
          • 06) 兵庫県では、芸術文化活動に関する補助事業を実施した。▼

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