阪神・淡路大震災教訓情報資料集【04】広域応援

教訓情報資料集

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  • 1.第1期・初動対応(初動72時間を中心として)
    • 1-05.火災対応
      • 【04】広域応援
        • 01.神戸市消防局から兵庫県知事を通じて出された消防広域応援要請を受けて、全国の消防本部より応援部隊がかけつけた。しかし、交通渋滞等の影響により応援部隊の到着は大幅に遅れ、到着時間の予測も困難で、計画的活動に支障があった。
          • 01) 9時50分、神戸市長は消防局長の進言を受けて兵庫県知事に消防広域応援を要請、10時に県は消防庁へ他府県の応援要請を行った。
          • 02) 県からの要請を受けた消防庁の要請により、全国の消防本部から応援部隊がかけつけ、神戸市、西宮市、芦屋市で活動した。
          • 03) 神戸市の場合には、応援投入の重点地区を(1)消火・水利確保、(2)救助、(3)救急活動の3種類に分け、応援隊の投入を行った。
          • 04) 交通渋滞の影響などにより、応援部隊の到着には時間を要し、受入側はいつ、どの部隊が到着するのか予測ができなかった。
        • 02.神戸市消防局は、市役所3号館前に応援部隊の集結場所を設定し、現場へ誘導した。地理不案内な応援部隊には、出動現場への誘導、案内も必要だった。
          • 01) 応援部隊の集結場所は市役所に設定された。事前に無線で連絡が入った隊については直接指定した消防署へ向かってもらう場合もあったが、一旦市役所へ集結した部隊が、通過してきた方面の現場へ戻るという事態もあった。
          • 02) 応援部隊は各消防署指揮下に入って活動した。しかし各署における指揮系統は完全ではなく、また応援部隊の車両による署前道路の路上駐車なども問題となった。
          • 03) 地理不案内な応援消防隊のため、地元消防本部が誘導を行った。
        • 03.応援部隊を含む混成部隊のため、利用できる無線回線が限定され、現場指揮・連絡は困難だった。また、資機材の規格が異なっていたために共用できない場合もあった。
          • 01) 全国からの応援隊が共用できる全国消防波が1波しかなかったため、同一府県間は各府県の共通波を使用したものの、混成部隊による中継送水の連携活動や救急隊の交信の上で問題となった。
          • 02) 消火栓用の工具の違い、ホースのさし込み方式の違いや、救急車の心電図送受信装置に互換性がないことなどが問題だとの指摘もあった。
        • 04.他都市応援隊のための宿泊施設の確保が必要で、消防学校や船舶を利用した。すべてを収容できず、会議室、事務室や消防車で仮眠をとった部隊もあった。
          • 01) 他都市応援隊の宿泊所として、市の福祉施設、県消防学校、市消防学校のほか、客船も活用された。
          • 02) すべての部隊を収容できず、消防署会議室・事務室や車庫、消防車内、テントで仮眠をとった部隊もあった。

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