阪神・淡路大震災教訓情報資料集【06】港湾・河川・産業施設の被害

教訓情報資料集

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  • 1.第1期・初動対応(初動72時間を中心として)
    • 1-01.被害発生
      • 【06】港湾・河川・産業施設の被害
        • 01.神戸港を中心に港湾施設の護岸、海岸保全施設などは地震動と液状化により大きな被害を受けた。その中で、耐震強化岸壁は被害を免れた。
          • 01) 地震により神戸港を中心に計24港の港湾施設が被害を受けた。
          • 02) 地震動および液状化によって護岸が数mにも達する大移動を生じ、その結果として背後地盤の側方流動が生じた。
          • 03) 鋼管矢板による護岸は概ね被害が軽微であった。これに対し、コンクリートケーソン護岸は大きく移動した。
          • 04) ケーソン岸壁の海側への移動により、コンテナクレーンなどの荷役施設が破壊された。荷役施設の中には地震動によって破壊されたものもある。
          • 05) 摩耶埠頭の耐震強化岸壁にはほとんど被害が生じず、設計震度0.2程度の耐震設計で兵庫県南部地震のような強烈な地震動に対しても十分に機能を維持できることが示された。
          • 06) 尼崎閘水門が被災し、低海抜地帯に水没のおそれがあったが、幸い大事に至らなかった。☆
        • 02.河川構造物の被害は355件にのぼり、特に淀川下流左岸では地盤の液状化により堤防が約2kmにわたって崩壊するなどの被害があった。
          • 01) 河川構造物の被害は、沖積層の厚いところ・旧河道を横切るところなど計355件におよんだが、非出水期だったため浸水等の被害は発生しなかった。
          • 02) 淀川下流左岸では、基礎部の液状化により堤防が約2.0kmにわたって崩壊、津波が発生していれば大阪市中心部が浸水する恐れもあった。
        • 03.特に臨海部の危険物施設は、液状化、側方流動による被害を受けたが、タンク倒壊などの重大な被害には至らなかった。一方で、LPG配管バルブ変形による大量のLPG漏洩が発生、住民に避難勧告が発令された。
          • 01) 危険物施設は、特に臨海部(埋め立て地等)において液状化や側方流動の影響によるタンク傾斜、配管の変形・漏洩などの被害を受けたが、タンク倒壊など重大な被害は発生しなかった。
          • 02) 神戸市のLPG輸入基地においてLPG配管のバルブが変形し大量のLPGが漏洩、余震により漏洩量が増加したため、付近住民に避難勧告が出されるという影響があった。
        • 04.臨海部を中心に公園等も被害を受け、時間帯によっては大きな人的被害にもつながるおそれがあった。▼
          • 01) 埋立地や傾斜地の公園等に被害が生じた。▼
          • 02) 市街地の公園においては隣接する建物、囲障、高架構造物の倒壊・傾倒が直接及び間接的に公園と周辺道路に二次被害を及ぼした。▼
          • 03) 城址の石垣に大きな被害が生じ、崩壊してた箇所もあった。▼
          • 04) 神社の境内においては、鳥居や灯籠の石造構造物の被害が目立った。▼
          • 05) 公園には、直後から避難のためのテントや車両乗り入れが見られた。▼

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