防災の動き



面的気象情報の利活用促進について
気象庁大気海洋部観測整備計画課

1 面的気象情報とは

 気象庁では、アメダスや気象衛星ひまわり、気象レーダー等の観測データを活用し、全国の気象の分布を格子状に隙間なく解析した「面的気象情報」を提供しています。

 この情報を活用する利点として、アメダスのような点の情報と比較して、気象状況の分布(面的な広がり)を視覚的に把握できることに加えて、任意の格子(地点)で解析したデータを利用できる点が挙げられます。これまで、知りたい地点の気象状況を確認するために近傍の観測データを参照していたような場合、面的気象情報を活用することで、知りたい地点の気象データを利用することが可能となります。

 面的気象情報を具体的にイメージしていただくため、一例として「推計気象分布」(図1)を御紹介します。この情報は、現在の天気と気温、日照時間の分布を1km四方の格子の細かさで解析したものです。

2 面的気象情報の利活用促進について

 近年、進化したデジタル技術が社会経済活動をより良い方向に変化させる「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」という概念が、注目されています。DX社会におけるデジタル技術を活用した新たなサービスの提供やビジネスモデルの開発においては、全国を面的にカバーする気象データが基盤的なデータセットとして非常に重要です。

 気象庁では、社会のDX化を踏まえて面的気象情報をより一層活用いただけるよう、全国を網羅する地点毎の解析データに着目して、任意の地点で過去から現在、将来予測までの気象データをシームレスに閲覧できる等、情報の利便性を向上する閲覧環境を提供する取組を進めています。

3 デジタルアメダスの取組について

 面的気象情報の利活用を促進する取組の一環として、令和7年4月からスマートフォン向けの「デジタルアメダスアプリ」(図2)の全国運用を開始しました。このアプリは、面的気象情報から知りたい場所の気象データを容易に閲覧できる各種機能を搭載しています。アプリストアからどなたでも御利用いただけますので、「デジタルアメダス」と検索して是非御利用ください。

【参考】
令和7年4月25日 気象庁報道発表「デジタルアメダスアプリの全国展開について」
https://www.jma.go.jp/jma/press/2504/25a/digital-amedas.html
気象庁ホームページ「デジタルアメダス」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/digital-amedas/kaisetsu.html

図1 推計気象分布

図1 推計気象分布

図2 デジタルアメダスアプリ

図2 デジタルアメダスアプリ

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.