防災の動き



まつやま1万人の防災士
愛媛県松山市市民防災安全課

1 はじめに

 松山市では、地域防災力の向上のため、防災士の養成とスキルアップに向けた取組を実施しています。

 この度、愛媛大学をはじめ、様々な団体・企業に御協力いただき、令和6年8月末時点で全国の市区町村で初となる防災士数1万人を達成しました。

2 防災士の養成について

 松山市の防災力向上への取組は、平成7年の阪神・淡路大震災を契機に、地域防災の要である自主防災組織の結成を促し、平成24年には市内の全ての地区で結成されました。

 組織の結成に合わせて、さらなる防災力の向上につなげるため、組織活動の充実と活動の核となる地域の「防災リーダー」を育成することとし、平成17年度に全国で初めて全額公費による防災士の養成を始めました。

 その後、愛媛大学と連携して、平成26年から「愛媛大学防災士養成講座」を開始し、地域住民や大学生の防災士を養成する等、地域防災を担う人材を育成しています。

 加えて、平成27年度からは、大学生を対象に、学校の単位と防災士の資格を同時に取得できる短期集中講義「環境防災学」を開講しました。松山市内の4大学と2つの短期大学から毎年200名を超える大学生が受講し、若い世代の防災リーダーとなる大学生防災士が数多く誕生しています。

3 防災力向上の取組

 平成30年の西日本豪雨をきっかけに、様々な世代や職域に防災リーダーを育成するため、産官学民が連携し、「全世代型防災教育」を開始しました。「全世代型防災教育」では、松山市立の全ての中学1年生(約4,000人)を対象としたマイ・タイムラインの作成授業や、教職員対象の防災研修を実施する等、小学生から高齢者まで、切れ目のない防災教育に取り組んでいます。

 また、災害についての情報や、災害から学ぶべき教訓は日々更新されます。もしものとき、防災士として最善の活動ができるよう、松山市に在住又は勤務している防災士の方を対象とした「松山防災士フォローアッププログラム」を令和6年度から開始しました。このプログラムは「災害時の食と栄養」や「災害時のトイレ対策」等、実技と座学を織り交ぜた14のテーマを深堀りして学ぶもので、個人のスキルアップと地域や企業の防災力を高めることを目的としています。

4 終わりに

 災害はいつ発生するかわかりません。今後も産官学民と協働して、防災士の養成に加えて、防災力を向上させるための取組を通して、災害に強いまちづくりを進めていきます。

マイタイムライン作成授業

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リアルHUG(避難所運営訓練)

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内閣府政策統括官(防災担当)

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