【満タン運動】普段からガソリンを満タンに!
経済産業省資源エネルギー庁燃料流通政策室
1 能登半島地震での経験
2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震では、多くの地元のガソリンスタンドの方々が自ら被災しながらも燃料供給に活躍しました。これまでの地震でもたびたび見られた現象ではありますが、今回の能登半島地震でも、ガソリン供給の不安感から給油待ちの行列が発生し、中には、なんとか自分の車に給油しようと、タンクローリーの後をつけて行列ができるケースもありました。
このような給油行動により渋滞が発生すると、復旧に必要な緊急車両の通行や給油に悪影響を及ぼしかねません。ガソリンスタンドにとっては、ただでさえ多忙な中、交通整理やクレーム対応等の追加的な負担が生じ、円滑な給油に支障が生じることになります。
2 満タン&灯油プラス1缶運動
そのため、政府では、災害時に慌てて給油に走ることのないよう、平時から車のガソリンを満タンにし、灯油を普段より1缶多く備えておくことを呼びかける、「満タン&灯油プラス1缶運動」を支援しています。この運動は、熊本地震の翌年2017年から始まりました。
普段から車のガソリンを満タンにしておけば、災害時には、エアコンを稼働し、スマートフォンを充電し、ラジオを付けた状態で約2日間を過ごすことが可能との実験結果もあります。また、灯油は冬期の暖房に不可欠な燃料ですが、灯油のポリタンク1缶(=18リットル)あれば、停電した状態でも石油ストーブで約3日間暖をとることが可能です。
3 全国石油商業組合連合会の広報活動
このように、災害時に備えた平時からの燃料備蓄の必要性を自動車ユーザーの方々等に自分事として捉えてもらえるよう、全国石油商業組合連合会では、イベントやネット配信などの広報活動を展開しています。災害時に備えておくべきことをわかりやすくまとめたハンドブックも公表しておりますので、ぜひ御覧いただき、不要不急の給油は控える等、災害時の円滑な燃料供給に御協力のほど、よろしくお願いします。

【脚注】
全国石油商業組合連合会 満タン運動ホームページ
▶https://mantan-undo.jp/wp-content/themes/mantan-undo/assets/pdf/handbook.pdf