ドローンを活用した災害対応・状況伝達訓練を実施しました
大阪府東大阪市危機管理室
大阪府東大阪市は大阪府東部の内陸部に位置し、市域は、東西11.2㎞、南北7.9㎞で、面積61.78㎢です。令和4年1月16日、阪神淡路大震災の発生から27年を迎えるにあたり、災害時の初動時に迅速な状況確認を行い関係機関と情報を共有することでスムーズな救助活動ができるように、本市では初めてドローンを活用した災害対応・状況伝達訓練を行いました。
この訓練は、地震による土砂崩れにハイカーが巻き込まれたという想定で、生駒山中腹にある府民の森なるかわ園地にて、市消防局及び大阪府警察、市土木部、大阪府八尾土木事務所、大阪市消防局航空隊、災害時協定ドローン団体の6機関計58名にて実施しました。本稿では、その訓練内容についてご紹介いたします。
ドローンを活用した映像伝送確認及び状況伝達訓練
ドローンにて撮影した訓練場所の映像を、インターネット回線を使用し、リアルタイムで市災害対策本部(市危機管理センター)や市消防局通信指令室にて確認しました。併せて、災害対策本部は市消防局と、電話やFAXにて活動状況を情報共有しました。
救出救助訓練
訓練では被害状況確認やハイカー捜索のため、ドローンや大阪市消防局航空隊の消防ヘリコプターを活用し、上空偵察を行いました。ここから得られた情報をもとに、市土木部や大阪府八尾土木事務所から土砂災害に関する助言を受けながら、市消防局と大阪府警察が要救助者2名を谷底から救助資機材を使用して救出する訓練を行いました。
訓練での奏功事例や検討課題
ドローンの活用によりリアルタイムでの映像伝送が可能になり、被害状況等の迅速な情報収集を行うことができ有用性を確認できました。一方で、山間部など通信状況が悪い場合には映像伝送が途切れるという一般的に指摘されている問題が本訓練中にも起きたため、対策を講じる必要があります。
おわりに
訓練を通じ、災害初動時の各関係機関の動きを確認することができ、大変有意義なものとなりました。本市では、今後とも「想定外を想定」し、さらに防災体制を強化することで、未曾有の災害に対応できるように努めてまいります。