6. 津波予測


6. 津波予測  
 
津波予測の基本的方針
アウトプットは以下のものとする。
  (1)沿岸での津波波形
(2)沿岸での津波波高
(3)沿岸への津波伝搬時間
(4)陸域の津波浸水域
 
津波伝搬の物理モデルに基づいて津波予測を行う。
 
船舶・沿岸施設・港湾施設の被害推定のための沿岸部への津波波形、及び陸域の家屋・その他の被害推定のための遡上を予測する。
 
(1) 津波発生
  ・震源モデル(震源モデル検討による)に基づいて海底地形変動を求める。
  ・海底地形変動の計算は弾性体理論に基づいて行う。
  ・津波初期波形は海底の永久上下変動と等しいとし、時間差なしに与えられるとする。
(2) 津波伝搬
  1.深い海域
  ・深い海域において充分な精度をもつ線形長波理論による。
  ・計算は差分法により数値的に行う。津波伝搬の計算においては、差分法は計算精度の理論的研究が進んでおり広く用いられている方法である。
  ・海底地形は500mメッシュ海底地形データ、沿岸海底地形は1/50,000等深線園を用いてモデル化する。
   
  2.浅い海域
  ・浅海海底及び陸地表面での摩擦を考慮した非線形長波理論による。
  ・計算は差分法あるいは有限要素法により数値的に行う。海底地形が複雑で差分法の適用に限界が生じたときは有限要素法を用いる。
  ・沿岸海底地形は1/50,000等深線図を用いてモデル化する。
   
  (3) 遡上・浸水
  ・摩擦項を含む非線形長波理論と波先端条件による。
  ・障害物の効果は租度係数で表現し考慮する。
  ・地震による地殻変動、潮位は考慮して計算する。
  ・計算は差分法あるいは有限要素法により数値的に行う。
  ・陸地地形は50mメッシュ標高データ、河川断面図を用いてモデル化する。
  ・津波による被害の拡がりは浸水域に基づいて推定する。
  ・津波による構造物への影響については、予測された津波波形に基づき別途検討する。
 
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