ボイラや発電用燃料など工業用需要家や、ビル冷暖房、地域冷暖房需要家などへは、中庄で直接供給するが一般の家庭用や商業用の需要家には、各地域に約3,600基ほど点在する地区ガバナーで低圧まで減圧し供給している。東京湾をはさんだ東の袖ヶ浦、西の根岸・扇島、三つの主要工場を結ぶ延長約500㎞の 高圧幹線ループライン、供給区域にネットワーク化された中圧A(延長約2,000㎞)中庄 B(延長約3,500㎞)ラインさらに低圧ネットワーク約40,000㎞総計4.6万㎞に及ぶガス導管網によるガスの供給は、総合的にコントロールするTGCS(Total Gas Control System)で管理されている。TGCSは導管網からのリアルタイム情報(各地の圧力、流量)をもとに、コンピュータによって、最適かつ安全に、製造と供給を調整するためのシステムであり、需要変動に対応して、工場の稼動指令、ガスホルダー、ガバナーの遠隔操作や監視など集中管理している。地震時には、そのリアルタイムで収集される圧力・流量情報を用いて異常流量検知 システムや中圧漏洩推定システムを稼動させ、後述するSIGNALで出されるリアルタイム被害推定等とあわせて総合的に迅速・的確な緊急措置を実行することとなっている。