マスメディア・行政と大学研究者による地震防災懇話会【NSL(Network for Saving Life)】
特徴
1. 定例的な情報交換・勉強会を通じ、国民への情報発信の要となる報道関係者や行政の防災担当者の防災リテラシーの向上が図られている。
2. 同時に、地震防災に関する大学研究者においても、マスメディアの実態等を知ることにより、メディア対応力・活用力の向上にも寄与している。
概要
NSL(Network for Saving Life:正式名称は「マスメディアと研究者のための地震災害に関する懇話会」)は、東海地方及び周辺の報道機関の記者、行政の防災担当者及び大学の地震科学関連の研究者をメンバーとする地震防災の定例的な情報交換・勉強会である。
NSLの活動は、名古屋大学と愛知県、名古屋市などが協力し実施された「中京圏における地震防災ホームドクター計画」(2002~2004年度文部科学省「地域貢献特別支援事業」)の中の「ヒト作り」の1つに位置づけられたほか、2007年2月までに計48回の会合が開催されている。
マスメディアと研究者のための地震災害に関する懇話会 |
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マスメディアと研究者のための地震災害に関する懇話会
世話人:黒澤大陸 朝日新聞、加藤寛太 中日新聞、松波啓三 CBC、武居信介 中京テレビ、原田信一 愛知県防災局、水上知之 三重県防災局、廣内大助 愛知工業大学、福和伸夫 名古屋大学環境学研究科、鈴木康弘 名古屋大学災害対策室、川崎浩司 名古屋大学工学研究科、入江さやか NHK、永井理 東京新聞、大島弘義 東京新聞、添田孝史 朝日新聞、山口勝 NHK、隈本邦彦 北海道大学、山岡耕春 東京大学地震研究所
目的
NSLの活動等を紹介するホームページには、以下のように示されている。
非常時でない時の報道関係者・行政防災担当と大学研究者との情報交換・勉強会とする。
地震科学・地震工学の基礎をわかりやすく勉強することを通じ、地震災害軽減に役立つ正確でわかりやすい情報伝達の方法を開拓する。
経緯及び活動状況
1. NSL(Network for Saving Life)は、東海地方及び周辺におけるマスメディア・行政と大学研究者による地震防災懇話会として、2001年4月に第1回会合が開催され、名古屋大学やNHK名古屋放送局を会場に、2007年2月までに計48回の会合が開催されている。
2. 会合は、テレビ局、新聞社、行政(愛知県、三重県)、大学の関係者17人が世話人となり、毎回、マスメディア各社、行政、NPO、技術者などから50人程度が参加している。
3. NSLが発足したきっかけは、「防災は、地域ベースでやらなければならない」、「そのためには、マスコミとの信頼関係が必要である」との認識の中で、取材される大学研究者等から「多くのメディアの人間に、もっと防災のことを勉強してもらう必要がある」との意見が示されたことであり、活動の一環として、新人ジャーナリストのための1日セミナー・合宿なども実施している。
4. NSLの活動は、名古屋大学と愛知県、名古屋市などが協力し実施された「中京圏における地震防災ホームドクター計画」(2002~2004年度文部科学省「地域貢献特別支援事業」)の中の「ヒト作り」の1つに位置づけられ、防災・減災に関する地域住民全体への働きかけを行う地域協働ネットワークとしての役割も期待されている。
5. 例えば、一般的には、対立・監視関係に陥ることの多いメディアと行政に対し、専門性と公共性を有する大学が間に入ることでつなぐことができる、また一方で、メディアを学ぶことにより、大学研究者がわかりやすいコメントを発するようになる、などの効果が期待される。
6. 各回の具体的なテーマは、東海地震・東南海地震の被害予測等の概要を含めた防災・減災のための行政の取組から、様々なタイプの地震発生のメカニズム、最新の耐震・免震技術などの専門知識など、非常に多岐にわたる内容となっており、毎回、テーマに即した大学・行政・報道機関などの専門家が講師を務めている。
団体名 | NSL:マスメディア・行政と大学研究者による地震防災懇話会 | |
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連絡先 | 住所 | 〒464-0814 愛知県名古屋市千種区不老町 |
担当 | 名古屋大学災害対策室 | |
電話番号 | ||
suzuki@seis.nagoya-u.ac.jp | ||
URL |
ssh19012