営農災害レスキュー隊【JAそお鹿児島】
特徴
1. JAが主体となり、本来の事業分野である農業に関連する災害への緊急対応を支援するため、職員を隊員として結成された自主防災組織である。
2. 広域JA組織を活用した組織体制、実施要領等の整備、隊員への装備品の貸与など、活動のための体制がしっかりと確立している。
概要
「営農災害レスキュー隊」は、「JAそお鹿児島」が、管内における営農災害(農畜産物、農業関係施設等に対する風水害や地震等の自然災害等)の被害の軽減や早期の復旧を図るため、職員を隊員として結成した自主防災組織である。
具体的な活動としては、台風の襲来に備えたビニルハウス等の補強などの事前対策や、ビニルハウスや畜舎の復旧活動などを支援している。
営農災害レスキュー隊点呼風景 | ビニールハウス撤去訓練 |
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目的
「営農災害レスキュー隊」の設置を定めた「営農災害緊急支援対策実施要領」には、以下のように示されている。
営農災害等が発生し、または発生するおそれがある場合に備え、常に「営農災害緊急支援対策本部」を設置し、営農災害等の発生時の緊急及び応急の支援対策等を実施することにより、被害を最小限に押さえるとともに、早期の復旧を図る。
本部は、災害時等の支援活動に備え、「営農災害レスキュー隊」を編成して置くものとする。
経緯及び活動状況
1. 1993年3月に、鹿児島県曽於郡内の7JAが合併し、「JAそお鹿児島」(2005年2月末現在の組合員数:約17,000名)が開業した。
2. 「JAそお鹿児島」の管内は、毎年台風の襲来によるビニルハウス等の被害が発生していたこともあり、1995年7月に、台風等の営農災害緊急支援を目的とする「営農災害レスキュー隊」(当初の隊員は170名)が発足した。
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3. 営農災害レスキュー隊の概要は、以下のとおり。
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(1)組織・編成
組合長を本部長とする「営農災害緊急支援対策本部」が、「営農災害レスキュー隊」の出動等を判断する。
「営農災害レスキュー隊」は、本所及び7支所の8班で編制され、隊員は現在147名となっている。(本部を含めると176名)
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(2)「営農災害レスキュー隊」の出動等を判断する本部会議は、以下のような場合に開催される。
管内組合員及びJAが所有する農畜産物や農業関係施設等に対し、風水害や地震等の自然災害が発生し、または発生するおそれがある場合
管内組合員及び建物更正共済加入者の建物、農協の諸施設に対し、火災災害や風水害、地震等の自然災害が発生し、または発生するおそれがある場合
前各号について、災害の事前、事後の調査及び復旧のための対策を必要とする場合
その他
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(3)活動範囲
活動の範囲は、原則としてJA管内の地域とし、災害発生前後における身辺の安全の確保などに注意して活動を行うこととされている。
また、災害時の活動範囲については、「台風の襲来前は暴風雨圏に入るまでの活動とし、入ったときは出動しない」などの内規が定められている。
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(4)装備品の貸与
ヘルメット、雨合羽、雨靴、その他必要な備品を貸与装備品とし、原則として各班ごとの一括管理とする。ただし、台風等風水害発生頻度の高い時期(7〜9月)は、隊員の個別管理とする。
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(5)平時の訓練
隊員の意識啓発を図るために、年に1回、台風時期がくる前に、消防署や自衛隊から講師を招いて訓練を実施している。訓練の内容は、災害発生時の招集、土のうの積み方、ロープの結び方など。
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4. 「営農災害レスキュー隊」の実際の活動の概要は、以下のとおり。
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(1)事前活動
組合員の要望によるビニルハウス等の補強工事の実施
台風等の気象情報の提供
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(2)事後対策
ビニルハウス、畜舎等の復旧活動支援
冠水した水田の処理(水抜き、稲刈り)
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団体名 | JAそお鹿児島 | |
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連絡先 | 住所 | 〒899-8102 鹿児島県曽於市大隅町岩川5591-1 |
担当 | 農産部営農企画課(事務局) | |
電話番号 | 099-482-6852 | |
soo.102-125@ks-ja.or.jp | ||
URL | ../../../tolink/out566.html |
ssh19008