1. 強振動の評価のための試算


 
1. 強振動の評価のための試算
 
3.浅部地盤の非線形応答
  浅部地盤の強震動計算においては、線形応答ではなく非線形応答を導入すべきであると指摘されている。このための近似的な手法として広く用いられているものに、等価線形手法がある。しかしながら、この手法は、地盤の卓越周期よりも短周期領域の地震波形やひずみレベルが10-3〜10-2を超える強震動の場合は応答が小さくなる、逆に、地震波形の周期が地盤の固有周期に近くなった場合には応答が大きくなるとの問題点が指摘されている。

一方、残留ひずみ等の地盤の非線形性が考慮できる解析プログラムに、YUSAYUSA-2がある。このプログラムは、有効応力解析、ひずみに依存する非線形性の考慮、繰り返しせん断による過剰間隙水圧の発生の考慮及び、過剰間隙水圧の消散,その過程における地下水の流れ,地下水位の変化など考慮等の特徴を持つ。しかし、このような非線形性を考慮した計算方式は、一般的には広く利用されてはいない。

ここでは、非線形効果の妥当性を見るため、等価線形手法及び、YUSAYUSA-2を適用して強震動の試算を行った。計算手順の概念を図7に示す。

なお、YUSAYUSA-2この場合の、応力−ひずみ関係モデルは,Ramberg-Osgood モデル(修正R-O モデルと呼ばれることもある)を採用した。

   
 
Ramberg-Osgoodモデル
非線形モデルの骨格曲線の物理的性質
 
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