応答スペクトル特性は、速度については高橋ほか(1998)の、加速度については Youngs et al.(1997)の経験式と比較する。資料2の図4に試算した観測点を、資料2の図5に高橋ほか(1998)による経験式の誤差を示す。 破壊開始点(1)の場合の試算した強震動の応答スペクトルを資料2の図6−1及び図6−2に、破壊開始点(2)の場合を資料2の図7−1及び図7−2に示す。高橋ほか(1998)の経験式は、資料2の図5からわかるように実際の観測データは平均スペクトルから3〜4倍の範囲にあり、今回試算した速度の応答スペクトル(工学基盤上で計算)も同様の範囲内にある。また、加速度の応答スペクトルも、Youngs et al.(1997)の経験式と概ね一致している。 資料2の図8に、破壊開始点(1)の場合の試算した強震動の速度応答スペクトルと、1985年チリ地震の観測データの速度応答スペクトルの比較を示す。比較地点は、震源からの距離がほぼ同距離の地点を選択した。両者の応答スペクトルは概ね一致している。 これらのことから、応答スペクトルの面からみても、今回試算した強震動が妥当なもので、強震動の計算方法及び設定した断層パラメータ等が適切なものであると考えられる。