jishin

　州CARは緊急事態管理庁からはもとより、重要な機関の州職員と州政府（たとえば、高速道路、健康、福祉、警察及び消防）の部局までを巻き込む動的なプロセスである。州CARプロセスの成功裏の完成は脅威／災害を処理し、脆弱性分析を行ったことのある州危機管理者に依存している。かれらは直面する脅威や災害、発生頻度の近似値、州の脆弱性をより正確に定義できるからである。州においては、高頻度で衝撃度の低い（たとえば、小さな洪水、森林火災など）災害から低い頻度で、高い衝撃度（たとえば、破壊的地震、テロなど）の災害まで多くの潜在的な災害や脅威がある。

　個々の州が直面する脅威や災害が発生すると、危機管理者は州CARの属性及び特性に対して州の危機能力を調査する必要があり、そこで、危機管理プログラムの強み、弱みの「自己プロファイル」を開発する。このプロファイルにより州はプログラム資源をかれらの危機管理プログラムが一番必要なエリアに効果的に目標化することが可能となる。さらに、州は戦略的計画立案やプログラム及び資源要求あるいは新規の優先時候を正当化するために必要な情報を持っている。

　州CARプロセスは、しばしば州及び連邦政府の資産と職員の密接な調整と協力を保証するために、連邦危機管理スタッフの出席のもとで管理される。また、州CARプロセスの参加者は州の危機管理の共有ビジョンと、必要な場合、迅速かつ効果的な連邦政府の援助を保証するのに必要なステップを開発し、洗練する。

　州CARプロセスには州の実質的な支援がある。1996年、全ての州は州CARプロセスと法律文書（100％回収率）を完了した。国家報告はデータに基づき1997年に準備され、この報告書は大統領、米国議会、公衆に提供された。州CARの発行以来、法律文書と全プロセスを強化するために企画された連邦／地域及び州の顧客フィードバックワークショップのシリーズに基づき著しい改定が行われてきた。修正、改良された州CAR法律文書とプロセスは2000年初頭に全ての州で完成発行される。

　州CARは完全に自動化され、州の危機管理者が、州の危機管理能力と州知事、州の行政及び公衆のニーズの優先順位付け、戦略的計画立案及び説明を行うために、州CARのデータを迅速かつ柔軟に利用することを可能にする。2000年の発行と連動して、新しいコンピュータにより、州CARが簡単に利用でき、より強力で、異なった応答者が同じ属性、特性を同じように解釈することを保証する役目をはたす。州CARは人気の高いWindowとメニュー駆動の書式を使用し続ける。しかし、選択の幅が広がり、明瞭に識別可能で、州のユーザーが簡単にデータ処理が出来るだけでなく、重要な結論を導きこれらの結論を表やチャートに描くことが出来る。

　新しい自動支援特性はバックグランド材料はもとより、州CARが持つ拡張された質問及び概念の説明を提供するコンパニオンのCD-ROM"ツールボックス"を含んでいる。拡張されたオンラインヘルプ画面はユーザーが法律文書を完成するのを誘導し、詳細なファシリテーションガイドは評価プロセスを実行するための手引きと提案を提供する。

　重要な点は最近の米国の都市や郡が使用するための地方CAR法律文書とプロセスの草案の開発である。この地方CARは州CARを補足するもので、最近になって国家危機管理協会の要請によりFEMAが開発した。地方CARは州において危機管理の自己評価を実施する管轄権を可能にする。標準化のために、地方CARは同様な13の危機管理機能と同じ得点システムとともに、州CARの共通ソフトウエアを使用している。しかし、地方CARは地方管轄権固有の必要性と要求に見合うように13の危機管理機能の法律文書にある程度のカスタマイズが許される。この地方CARの主導権は、次の数年間で発展し、州の危機管理能力評価の欠くことのできない部分及び保管するものとなる。

　地方CARの開発は、多くの地域（例えば、ロサンゼルス市、シカゴ市、ニューヨーク市）が実質的な管理資産と能力を持っている点で、特に重要である。州危機管理者が州全体の緊急自体管理資源、能力、ニーズが何であるかまさに決定することが出来るのは州資産同様、主要地方資産を説明することによってのみである。究極的にCARプロセスの核となるのは危機管理の総合的な見方の開発である。