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EPCF
※「国土庁防災局」は、2001年より、「内閣府(防災部門)」になりました。
アメリカライフライン同盟−国家災害に対するユーティリティと輸送システムの危険軽減
 

ALA指針の実行
 
ALAはシステム所有者による自然災害の危険軽減対策の実行を促進するプログラム作成に着手している。これらのプログラムは多様な形式および規模のライフラインシステムの自然災害の危険を軽減する多くの対策を検討し、予算、他の内部プログラムとの連携、危険軽減のための管理支援、法的問題など所有者が関心を持っている問題を説明する。また、自然災害危険軽減プログラムを現在実行している担当者は、実行の障害となっているものはもとより、特に有効な既存の指針や規格について質問を受けている。ALAはFEMAのプロジェクトインパクトなど、他の公共/民間パートナーと協力してこれらの業務を遂行している。

 

ALA活動状況
 
1997年の開始以来、ALAは上記のプログラムを開発し、実行してきた。FEMAの資金調達はこうした初期のALA活動の支援にとって重要であった。

・ ますます広範囲になる共同体−ライフライン技術者からライフラインの所有者とオペレータまで−にALAは計画と活動を報告している。130以上の通信アドバイザーグループが設立され、ALA計画に入力とフィードバックを行っている。
・ 現在確立されている業界の手法を利用するためにALAプロジクトはいくつかの試みに資金調達している。

1. 携帯水の運搬用パイプラインと運河、トンネル、貯蔵タンク、バルブ、およびその他制御装置などの地震に対する脆弱性の関係を確立する包括的な手順を準備するために技術会社が選択された。脆弱性の関係はパイプあるいは施設の特性、および土壌の状態、最大地振動、恒久地盤変形、およびその他の関連するパラメータの関数として特定の被害状態の確率を決定する。この手順は引き続き行われる地震の動作に基づく設計指針の開発に組み込まれる。
2. 既存の標準化委員会のタスクグループはガスおよび液体燃料運搬用パイプラインの地震性能基準の開発を完成させるためにの兵站支援に用意されている。
3. 米国のいくつかの地域で開発された既存の氷荷重災害マップはロッキー山脈以西の全アメリカをカバーするよう拡張されている。このマップはASCE7規格、建築物その他構造物の最低設計荷重の補足として組み込まれ、入手可能である。
・ FEMA、ASCEおよびパシフィックガス電気会社(PG&E)はFEMAの特別研究員の地位を資金提供し、確立した。特別研究員の受容者(この論文の著者)は、ALA関連の活動の特別な支援のもとFMEAの被害緩和理事会にユーティリティの専門知識をもたらすため、1年の1/4の時間をFEMAで仕事に費やしている。
・ 電力の地震に対する危険は、カリフォルニア大学バークレー校で1996年PG&Eと太平洋地震技術研究センター(PEER)が作成した多重参加型応用地震研究プログラムの題目のひとつである。カリフォルニアエネルギー委員会、カリフォルニア州運輸省、およびその他の施設も研究支援を行っている。ALAが開発した地震設計指針に結果を組み込む目的で、高電圧変電所装置の地震に対する脆弱性、相互接続された変電所装置に潜在的な被害をもたらす地震の相互作用、地震時の電力システム性能予測機能モデルのユーティリティ志向の研究が行われている。

 

結論
 
アメリカライフライン同盟(ALA)は自然災害からライフライン(ユーティリティと輸送システム)の危険を軽減する国家的合意プロセスを確立する目的で、FEMAの支援により主導的な役割を担うために設立された。ALAは、ライフラインの要員、コンサルタント、学術研究者の経験と専門知識を用い、この目的を達成する実質的かつ効果的な方法の総意に基づく協定を合意することに努力を傾注している。次の7年間に渡り、多くの組織、機関および個人の参画のもと、ALAはやがて自然災害に影響されるライフラインの性能を大幅に改良する総意に基づく指針と規格の開発・実行を監督するよう期待されている。

 

謝辞
 
筆者はALAワーキンググループにより準備された文献から導かれたこの論文への入力を感謝する。トマス・マクレーン(Thomas McLane)、ダグラス・ホーネッガー (Douglas Honegger)、スチュアート・ニシェンコ(Stuart Nishenko)はアイデアの提供とレビューをした。FEMA、ASCE、PG&Eに喜んで感謝する次第である。

 

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