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※「国土庁防災局」は、2001年より、「内閣府(防災部門)」になりました。
地震の技術シミュレーションネットワーク(NEES)
 
ネルソン,プリシラ・P (NELSON Priscilla P.)、 
ポーシュキー,ジョイ(PAUSCHKE Joy)、
ゴールドスタイン,スティーブン(GOLDSTEIN Steven)
 

要約
 
本紙は、米国議会で認可された会計年度2000年から2004年間で総額8190万ドルの資金による国立科学財団の主要研究設備プロジェクトである、地震の技術ミュレーションネットワーク(NEES)の構築について説明するものである。

 
キーワード:  地震技術、データベース、情報技術、共同、ネットワーク、実験、土木建築工学、地質工学
 

1. 序論
 
国立科学財団(NSF)の技術理事会は地震の技術シミュレーションネットワーク(NEES)を構築するプログラムを進めている。NEESプログラムの目的は地震技術研究を現在の物理的検査から総合的な実験、コンピュータ計算、理論、データベース、そしてモデルを用いたシミュレーションへと重点を変えていく遠隔観測と遠隔操作能力を持った、ネットワーク化され、地理的に分散された国家資源と共有可能な次世代実験研究施設を提供することである。NEESは共同研究の場であり、すなわち、地震技術研究と教育を支援するために開発された総合的な実験、コンピュータ計算、意思疎通、一時的な貯蔵システムである。NEESの共同研究はNEESの実験研究装置の遠隔観測および遠隔操作能力をネットワーク化し、研究者がデータベースの一時的貯蔵庫、ユーザーが開発したシミュレーションソフトウエア、モデルを用いたシミュレーションと可視化に使用するモデルへのアクセスを可能にする。NEESを通して、国内および国際地震技術団体は米国および世界の民間システムおよびメカニカルシステムの地震設計と性能を向上させるより複雑かつ包括的なコンピュータ数値計算分析モデルを検査、検証する進歩した実験能力を利用する触媒の役割を果たすものである。

 
 

2. NEESの要請
 
NEESのプロジェクトはいくつかの要請により開発される。A)「NEESの共同研究のための高性能システムの開発」、b)「地震技術研究装置」(最初のフェーズ1は現在実行中で、フェーズ2が続く予定である)で25から30のネットワーク化されたNEESのホスト研究装置サイトを構築する」、c)予定されている「管理共同体」がNEESの共同研究を運用する。

 NEESのシステム統合受賞者はNEESシステムを開発し、NEESの共同研究を実施する。NSFは一つのシステム統合賞を選択する二段階のプロセスを用いる。

・ システム統合賞の先駆者として、NSFは6ヶ月間の探索研究に対し3つの賞を予定している。探索研究は6つの重要な問題に焦点を絞っている。それらは、(a)ユーザー要求、(b)システム、サブシステム、およびその構造の機能と性能、(c)NEESの共同研究を支援するエンドツーエンドのネットワーク、(d)一時的貯蔵庫の設計と運用、(e)NEESのための分散数値シミュレーション能力、および(f)NEESシステムのためのソフトウエアを開発するのに使用されるソフトウエア開発プロセスとシステムである。探索研究の一部として、受賞者は共同研究の環境、ネットワークの準備、既存のユーザー開発ソフトウエアの特性に対するニーズを評価しなければならない。彼等は共同研究で実験に遠隔観測および遠隔操作での参加を許可するNEESの研究装置ソフトウエアを適合させるための実行可能な方法を推奨する。
・ 探索研究報告と独自のNEESシステム統合提案の質に応じて、NSFは探索研究受賞者のなかからシステム統合賞を一人選出する予定である。システム統合受賞者は2004年9月30日まで、NEESシステムを開発、運用する。

 研究装置要請を通して、NSFは装置取得、現代化、および遠隔観測と遠隔操作能力を持ち、共有アクセス可能で、ネットワーク化され、地理的に分散された地震技術研究装置の独特なポートフォリオの作成を増進するための資金を供給する。NEESの装置ポートフォリオは5つのカテゴリの地震技術研究装置を含む。それらは、1)振動テーブル研究装置、2)遠心力研究装置、3)津波/波タンク研究装置、4)大規模実験室実験システム、および5)現場実験・監視設備である。NSFはこのポートフォリオが広範囲の共同体の実験・監視ニーズに応え、次世代計測実験方法の開発の基礎研究を支援することを期待している。NEESの研究装置は広範囲のセンサー配列と適切な対応するデータ収集システムを備え、モデルを用いたシミュレーションと可視化するための進歩した理論的コンピューターモデル用の包括的データベースの開発用に設計される。NEESの研究装置は遠隔観測と遠隔操作のためにも設計される。遠隔観測と遠隔操作の能力の範囲と実行可能性は装置に依存するが、要求される装置に対し提案されたこれらの能力の効率と完全性はレビュープロセスの基準となる。装置の取得後、この独特な新しい研究能力が強調される。

 

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