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図5、6はそれぞれこの文献の初めに記述した3つのシナリオに対応する建築物の被害、社会的損害についてHAZUSにより得られた結果を示したものである。
図5,6は良いデータが入手でき、それを使用すると被害評価がどのくらい向上するかを明確に示している。例えば、予備的評価と比較し、ひどい被害を受けた建物の数は15倍改良され、不動産の被害損失は6倍精度が向上している。同様に、被害者予測は10分の一、避難場所は60分の一に減少している。
これらの数値は、重要緊急対応を必要とする意味では"起こらなかった"ことを示している。
図5. 3つのシミュレーションのHAZUS建物被害予測 図6. 3つのシミュレーションのHAZUS経済的損失予測
図7.地震による被害の規模に影響する因子
シェイクマップ(ShakeMap)で作成される地震動地図を加えたHAZUSによる準リアルタイム被害評価は、資源動員と予備調査の優先順位付けなどの緊急対応計画立案者が意思決定する際に必要な情報を提供することで、著しい前進をしている。この地震発生は重大な地震に対するHAZUSの準リアルタイム評価と対応能力を実践する上で、重大な機会を与えたという意味で、幸運であった。
参考文献 ・ Wald D 等、「TriNet シェイクマップ:南カリフォルニア地域における地震の最大地震動及び強度地図の迅速作成」 地震スペクトル、1998年 ・ FMEA、「地震災害被害査定手法:HAZUS99 技術マニュアル」、FMEA文書、1999年 ・ 江口等、「ノースリッジ地震の直接経済的損失:地震発生後3年の展望」 地震スペクトル、1998年
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