東海地震対策

2 東海地震の危険度の試算

(1) 概説

 この試算は、県が地質、地盤、延焼、津波、崩壊等災害危険の地域別調査を行い、過去の被害例を参考にして春又は秋の昼食時で風速5m程度の東北東の風が吹いているときに、駿河湾から静岡県中部にかけての南北の地域を震源域としたマグニチュード8程度の地震が発生したと仮定して、東海地震の危険度を算定して、東海地震対策の目標を設定したものである。特に火災は地震発生の時期及び自然条件によってその被害は大きく異る。この危険度は今後自主防災活動を中心とする町民の防災努力、国、県、町等の防災対策を積み重ねることにより大幅に減少させなければならない。さらに地震予知情報が出され、地域住民が事前に的確な防災措置をとれば人命等の被害が大幅に減少できるものと期待される。

(2) 対策の目標として設定した危険度の概要

1) 地震予知がなく、地震が発生した場合

物的被害(建物被害)(単位: 棟)

被害要因 被害区分 中伊豆町 県東部地域 県全体
地震動・液状化 大破 79 26,628 82,357
中破 494 85,556 272,860
一部損壊 809 96,926 327,816
人工造成地 大破 0 3,161 4,376
中破 1 9,480 13,123
津波 大破 0 4,878 4,878
中破 0 3,596 9,379
一部損壊 0 4,783 17,203
床下浸水 0 2,339 6,537
山・崖崩れ 大破 5 1,197 2,943
中破 11 2,794 6,872
延焼火災 焼失 0 13,162 67,014
建物被害合計 大破 83 46,331 155,253
中破 505 93,336 278,302
一部損壊 805 95,443 316,005
床下浸水 0 1,491 3,664
建物棟数
(平成2年4月1日現在)
4,209 475,942 1,425,814
建物り災棟数 1,393 236,601 753,224
建物り災率(%) 33.1 49.7 52.8
建物被害棟数 336 92,999 294,404
建物被害率(%) 8.0 19.5 20.6
建物り災世帯数(推計) 721 201,882 612,302

(注)・地域区分:静岡県新世紀創造計画の地域計画における地域区分(県東部地域とは伊豆、熱海、東部、富士県行政センターの合計をいう)
・大破:倒壊及び復旧が困難と考えられる建物
・中破:柱、梁、基盤などに被害があり、復旧には大修理が必要な建物
・一部損壊:壁に複数の大亀裂、基礎に複数の亀裂、瓦の一部落下など中程度の被害と考えられる建物
・建物被害合計:要因別に重複して建物に被害が発生するため、重複被害分を排除した合計棟数(ただし、焼失は大破に含む)
・建物り災棟数:建物に被害を受ける棟数(大破+中破+一部損壊+床下浸水)
・建物り災率:建物り災棟数÷全建物棟数
・建物被害棟数:被害の程度を示す棟数(大破+0.5×中破)
・建物被害率:建物被害棟数÷全建物棟数
・建物り災世帯数:世帯数×建物り災率

物的被害(その他の物的被害)

項目 区分 中伊豆町 県東部地域 県全体
ブロック塀・石塀 全箇所数 193 79,589 257,293
  被害箇所数 21 8,767 26,634
屋外落下物 全箇所数 162 15,696 38,417
  被害箇所数 23 2,331 5,364

人的被害(単位:人)

被害要因 被害区分 中伊豆町 県東部地域 県全体
建物倒壊 死者 1 216 540
重傷者 2 506 1,568
中等傷者 23 5,841 18,107
津波 死者 0 340 510
重傷者 0 648 868
中等傷者 0 2,715 3,630
山・崖崩れ 死者 1 184 487
重傷者 2 312 820
中等傷者 4 746 1,965
火災 死者 0 88 510
重傷者 0 178 1,076
中等傷者 0 441 2,729
ブロック塀・石塀の倒壊 死者 0 35 104
重傷者 1 83 262
中等傷者 1 851 2,765
屋外落下物 死者 1 58 159
重傷者 1 76 209
中等傷者 2 776 2,051
屋内器物の移動転倒 死者 0 8 24
重傷者 3 769 2,373
中等傷者 37 8,817 27,229
道路への落石崩土 死者 2 89 240
重傷者 1 31 81
中等傷者 1 45 116
その他 死者 0 0 0
重傷者 3 662 2,043
中等傷者 24 7,567 23,454
人的被害合計 死者 5 1,018 2,574
重傷者 13 3,265 9,300
中等傷者 92 27,799 82,046
人口
(平成4年4月1日現在)
7,791 1,218,717 3,686,090

(注)・死者:発災後24時間内に死亡すると想定される者
・重傷者:手術等入院治療を必要とする者
・中等傷者:入院は必要としないが、医師の治療を必要とする者

2) 警戒宣言が発せられた後、地震が発生した場合

物的被害(建物被害)(単位:棟)

被害要因 被害区分 中伊豆町 県東部地域 県全体
地震動・液状化 大破 79 26,628 82,357
  中破 494 85,556 272,860
  一部損壊 809 96,926 327,816
人工造成地 大破 0 3,161 4,376
  中破 1 9,480 13,123
津波 大破 0 4,878 4,878
  中破 0 3,596 9,379
  一部損壊 0 4,783 17,203
  床下浸水 0 2,339 6,537
山・崖崩れ 大破 5 1,197 2,943
  中破 11 2,794 6,872
延焼火災 焼失 0 29 81
建物被害合計 大破 83 35,222 93,777
  中破 505 95,720 292,017
  一部損壊 805 98,173 335,031
  床下浸水 0 1,511 3,918
建物棟数
(平成2年4月1日現在)
4,209 475,942 1,425,814
建物り災棟数 1,393 230,626 724,743
建物り災率(%) 33.1 48.5 50.8
建物被害棟数 336 83,082 239,786
建物被害率(%) 8.0 17.5 16.8
建物り災世帯数(推計) 721 196,850 586,592

(注)・地域区分:静岡県新世紀創造計画の地域計画における地域区分(県東部地域とは伊豆、熱海、東部、富士県行政センターの合計をいう)
・大破:倒壊及び復旧が困難と考えられる建物
・中破:柱、梁、基盤などに被害があり、復旧には大修理が必要な建物
・一部損壊:壁に複数の大亀裂、基礎に複数の亀裂、瓦の一部落下など中程度の被害と考えられる建物
・建物被害合計:要因別に重複して建物に被害が発生するため、重複被害分を排除した合計棟数(ただし、焼失は大破に含む。)
・建物り災棟数:建物に被害を受ける棟数(大破+中破+一部損壊+床下浸水)
・建物り災率:建物り災棟数÷全建物棟数
・建物被害棟数:被害の程度を示す棟数(大破+0.5×中破)
・建物被害率:建物被害棟数÷全建物棟数
・建物り災世帯数:世帯数×建物り災率

物的被害(その他の物的被害)

項目 区分 中伊豆町 県東部地域 県全体
ブロック塀・石塀 全箇所数 193 79,589 257,293
  被害箇所数 21 8,767 26,634
屋外落下物 全箇所数 162 15,696 38,417
  被害箇所数 23 2,331 5,364

人的被害(単位:人)

被害要因 被害区分 中伊豆町 県東部地域 県全体
建物倒壊 死者 1 46 109
重傷者 1 77 228
中等傷者 3 800 2,478
津波 死者 0 34 52
重傷者 0 62 84
中等傷者 0 253 339
山・崖崩れ 死者 1 64 202
重傷者 1 95 317
中等傷者 1 222 734
火災 死者 0 0 0
重傷者 0 0 0
中等傷者 0 0 0
ブロック塀・石塀の倒壊 死者 0 3 6
重傷者 0 7 17
中等傷者 0 25 67
屋外落下物 死者 0 4 7
重傷者 0 7 13
中等傷者 1 32 77
屋内器物の移動転倒 死者 0 0 0
重傷者  1 57 165
中等傷者 2 558 1,719
道路への落石崩土 死者 0 0 0
重傷者 0 0 0
中等傷者 0 0 0
その他 死者 0 0 0
重傷者 2 555 1,716
中等傷者 20 6,316 19,590
人的被害合計 死者 2 151 376
重傷者 5 860 2,540
中等傷者 27 8,206 25,004
人口
(平成4年4月1日現在)
7,791 1,218,717 3,686,090

(注)・死者:発災後24時間以内に死亡すると想定される者
・重傷者:手術等入院治療を必要とする者
・中等傷者:入院は必要としないが、医師の治療を必要とするもの

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