防災の動き



「UR防災専門家制度」を用いた地域防災の向上に向けた取組
独立行政法人都市再生機構 災害対応支援部

1 はじめに

 独立行政法人都市再生機構(以下「UR」という。)は阪神・淡路大震災や東日本大震災をはじめとした災害で応急仮設の建設など様々な支援を実施してきました。激甚化・頻発化する風水害や地震に対応するための体制を構築するため、平成30年には災害対応支援室を設置し、令和2年には、内閣総理大臣から災害対策基本法に基づく指定公共機関に指定されました。

 URは、これまでの災害対応や復興支援の中で培ってきた知見やノウハウを社会へ広く展開し、地域の防災力の向上に向けた取り組みを実施しております。

2 UR防災専門家制度

 UR防災専門家制度は、UR団地居住者やURが関係するまちづくり団体等の防災力の向上を図ることを目的として、令和3年度から本格運用を開始しました。この制度は、防災に係る様々な専門知識、経験を持つ学識者、有識者の方々を“UR防災専門家”として登録し、UR団地やまちづくり事業地区等に派遣して、防災に関する講演やワークショップ等を行うものです。

 当制度は、令和3年度から7年度までの間に合計58件の派遣を行い、広く活用されております。

3 まちづくり団体等への活用事例

⑴ 茨城県大洗町

 茨城県内を流れる那珂川水系涸沼川の増水などにより、度々浸水被害を受けている大洗町堀割・五反田周辺地区において、URは大洗町からの委託に基づき、防災集団移転促進事業による家屋移転手法の検討を通じて、安心・安全な防災まちづくりを支援しております。

 URは、令和7年(2025年)2月及び6月に地域主体の防災まちづくりを専門とするUR防災専門家を同地区へ派遣しました。現地では、課題となっていた移転元地の土地活用方策をテーマに、他の震災における跡地利活用の事例紹介や意見交換、元地活用に係るワークショップを継続的に行った結果、まちづくりに対する地元住民の意識が醸成され、地域協議会が立ち上がるなど防災まちづくりの推進に寄与しました。

大洗町での講演・ワークショップの様子(令和7年(2025年)6月28日撮影)

大洗町での講演・ワークショップの様子(令和7年(2025年)6月28日撮影)

⑵ 福岡県天神地区

 URBANG TABLEは、URが令和2年度に福岡市天神地区に開設した“まちづくりの情報発信・交流施設”です。

 URBANG TABLEでは月に一度の頻度でまちづくりに関する各種のテーマを設定し、幅広い分野の方々が参加し、トークセッションを開催しています。令和7年(2025年)9月にはUR防災専門家を派遣し、天神地区でのエリア防災に取り組むまちづくり協議会と天神地区とその他中心市街地の防災をテーマに、トークセッションを実施しました。このトークセッションを契機に、まちづくり協議会が主催する防災セミナーにもUR防災専門家を派遣することとなり、天神地区における防災意識啓発に寄与しました。

 今後も発災時の支援だけでなく、平時における事前防災に向けた取り組みの中でも本制度のように様々なアプローチで地域の防災力の向上に向け、取り組みを実施してまいります。

URBANG TABLEでのトークセッションの様子(令和7年(2025年)9月29日撮影)

URBANG TABLEでのトークセッションの様子(令和7年(2025年)9月29日撮影)

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内閣府政策統括官(防災担当)

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