防災の動き



「創造的復興」の理念を活かした兵庫県のウクライナ支援について
兵庫県危機管理部防災支援課

 「創造的復興」。兵庫県が阪神・淡路大震災からの復旧・復興の過程で掲げた、災害前よりも“より良い社会”を目指すという理念は、今では「Build Back Better」として国連の「仙台防災枠組2015−2030」にも位置付けられ、世界共通の理念として広まっています。

 本県では、この理念をウクライナのまちの復興や地域社会の再生等に活かしてもらい、兵庫だからこそできる提言を行うため、有識者等による検討会を設置し、議論を重ねてきました。昨年にはウクライナの2つの自治体と復興支援に関する覚書を締結しました(写真1)。また、令和6年(2024年)2月23日に、ウクライナ支援の中間報告会兼シンポジウムを開催しましたので(写真2)、提言の一部を御紹介します。

 まず、ウクライナに伝えたい本県の経験と教訓についてです。

 ①復興財源、②住民参画、③経験と教訓の継承・発信・長期にわたる検証の3項目です。復興の在り方を国民全体で議論しながら決定するとともに、戦災の経験を後世に語り継ぎ、時間と共に変化する被災者のニーズに対応できる体制を整えていただきたいと考えています。

 次に、本県が取り組む支援の内容についてです。

 ウクライナ自治体からニーズの高い、義肢装具のリハビリや戦争遺族等のこころのケアに関する専門人材の育成支援を実施します。本県には震災の経験等も踏まえ、国内随一のノウハウを有する支援機関があるため、兵庫の強みを活かした支援につながると考えています。さらに、防災教育、留学生の受入、芸術・文化交流等も検討を進めていくこととしています。

 2月19日にはウクライナのシュミハリ首相の訪日に合わせて、政府主催の日・ウクライナ経済復興推進会議が開催されました。都市機能の回復のためのインフラ整備等、ハード面の支援は国レベルで検討が進められていくものと考えますが、本県としては、こうした国の動きとも連携し、ソフト面での支援を中心に支援方策の具体化を進めていきます。

 最後になりましたが、このウクライナ支援の取組は、ふるさとひょうご寄附金による寄附を財源としています。「ふるさとチョイス」や「楽天ふるさと納税」等により、寄附を受け付けておりますので、皆様の御支援をよろしくお願いします。

【参考】

兵庫県ホームページ ▶https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk41/bbb-ukraine.html QRコード

【寄付金の募集】

楽天ふるさと納税 楽天ふるさと納税

ふるさとチョイス ふるさとチョイス

復興支援に関する覚書の締結/兵庫県:齋藤元彦知事(左)、イヴァーノフランキーウシク州:スヴィトラーナ・オニシュチュク知事(中央)、ミコライウ州:ヴィタリー・キム知事(右)

復興支援に関する覚書の締結/兵庫県:齋藤元彦知事(左)、イヴァーノフランキーウシク州:スヴィトラーナ・オニシュチュク知事(中央)、ミコライウ州:ヴィタリー・キム知事(右)

中間報告会兼シンポジウムの様子

中間報告会兼シンポジウムの様子

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