防災の動き



令和5年台風13号の接近に伴う水害に際して茂原市内で活動した新しい形態のボランティア活動について
千葉県茂原市防災対策課

1 はじめに

 令和5年(2023年)9月8日、台風13号の接近に伴い、線状降水帯が発生する等、茂原市では、気象庁が公表する「50年に一度の値」を超えるような大雨となりました。

 この大雨で、床上・床下合計1,900棟を超える住家被害のほか、住家の裏山が崩れたり、自家用車が水に浸かったりするような被害もありました。このような被害に対して、災害救助法や被災者生活再建支援法等による支援には限りがある中で、これらを補う形で、ボランティア団体等が茂原市内で活動したので、そのあらましを紹介します。

2 被災者支援のための説明会及び相談会

 災害中間支援組織である災害支援ネットワークちば(CVOAD)と千葉南部災害支援センターにより、被災者支援のための説明会が開催されました。

 説明会では、被災者に対して、支援のための法的な枠組みや、浸水した床下の乾燥等の技術的な事項が説明されました。また、様々な困りごとを受け付ける相談会も開催されました。

3 技術的なボランティア

 床下の乾燥のために送風機を設置し、崩れた裏山の土砂を撤去する等の活動(計8箇所)が行われ、千葉南部災害支援センターをはじめ、県内外から、技術を有する団体や個人が参加しました。茂原市は、作業の拠点となる土地を提供するほか、被災者とボランティアとのニーズのマッチング等を行いました。

土砂の撤去作業現場

土砂の撤去作業現場

4 自動車の無償貸与

 宮城県石巻市に拠点を置く日本カーシェアリング協会が、被災して自動車を失った方のために無償貸与を行い、令和6年(2024年)1月末までの間に、32件のニーズに対応しました。

車両の無償貸与の事務所

車両の無償貸与の事務所

5 今後の課題

 今回の災害では、前述のボランティア団体等のことを市が知らなかったことから、活動の開始までに、時間を要しました。

 今後は、より円滑に活動が開始できるように、平時からの取り決めやルールの確認等が必要であると考えているところです。

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.