~記憶に残る被害状況を「記録」に残し未来へ綴る~ 令和4年台風15号豪雨被害を受けて
静岡県袋井市危機管理課
1 静岡県袋井市の特徴
静岡県袋井市は、東海道五十三次における中間地として知られ、市北部に山地、市南部は遠州灘に面しており、自然豊かなまちに8万8,429人(令和5年(2023年)12月1日現在)が暮らしています。
2 令和4年台風15号の被害
令和4年(2022年)9月23日から24日にかけて本市に接近した台風15号によって、袋井市の気象観測地点では、累計雨量が200㎜を超え、袋井市北部にある三川小学校では321.5㎜の大雨となりました。
そのため、住家の床上浸水が100件を超え、土砂崩れも十数箇所に及ぶ等、市内各地で被害を受けました。
3 被災記録を残すためのワークショップ
袋井市北部にある三川地区においては、本市として初めて「警戒レベル5・緊急安全確保」を発令したことから、記憶に残る被害状況を「記録」として後世に残し、今後の避難行動に活かすことを目的として、ワークショップを開催しました。
開催当日は、自治会長、自主防災隊長及び消防団員が参加し、被害が発生した場所、危険だった場所、当日行動した様子等について、活発な意見が飛び交いました。そして、その記録が、次々と地図に描かれていきました。
完成した地図を見ながら、食料の備蓄、早めの避難の大切さ等の自助としてできること、独居世帯等要配慮者への対応等の共助としてできることを、それぞれ発表しました。
その後、地域住民から被災状況が分かる写真の提供を受け、ワークショップで出た意見等を書き出した地図をデータ化し、記録として地域住民がいつでも閲覧できるようにファイルにまとめ、各地区に配布しました。

ワークショップの模様

意見等を書き出した地図
4 おわりに
早めの避難行動が命を守ることにつながることから、袋井市としては、地域住民に対して積極的に情報を取りに行くことを啓発するとともに、市からも、災害情報や避難情報等を迅速かつ的確に発信していきます。