防災の動き



未来の消防団員へ地域防災教育及び加入促進~消防団と小学校が最強タッグ~
兵庫県福崎町消防団

1 目的・経緯

 福崎町は人口2万人弱、古くから交通の要衝として栄え、周囲を緑の山に囲まれ、中央部を清流市川が流れる自然豊かな町です。消防団員は600名で、その平均年齢は約33才と、全国的に見ても若く、30年以上定員割れしていない組織でもあります。しかしながら、近年は、団員確保に苦慮しております。その理由として地元からの人の流出が考えられます。

 そこで、町の大人たちが消防団員として活躍している姿を子どもたちに見てもらうことにより、消防団をより一層身近に感じ、防火・防災にも役立ててもらおうと、地元小学校や地域と消防団が連携協力した活動をすることになりました。この取組により幼い時から消防団の大切さや重要性等の意識を持ってもらい、大人になったときに一人でも多く消防団に入団してもらえるよう、若手の加入促進と地域防災力の強化も目的としています。

ドローンからの映像をお楽しみください(合同防災訓練) https://youtu.be/mYLw9UNR2ao QRコード

2 活動の内容

(1)合同防災訓練

 小学校で消防団実践的放水訓練の実演や児童による放水体験、消防団からの講話、車両見学等を全校児童対象に実施しています。平日の日中に行うため、団員にとっては非常に出にくい時間帯ですが、地域の子どもたちのためにと、多くの団員が毎年参加してくれています。

(2)消防団見学

 小学校3年生を分団のポンプ庫に招き、消防団や自治会役員(消防団OB)から消防団の役割や意義、体験談の説明をしています。また、車両や資機材、装備品に触れてもらい、全員に放水体験も行っています。団員にとってみても消防団員として地域の子どもたちに触れる機会は、地域に貢献している実感を得ることができる場として、とても重要だと考えています。

気分は消防団員(消防団見学)

気分は消防団員(消防団見学)

(3)心肺蘇生法講習会

 町内小学生や保護者、こども園等職員へ心肺蘇生法やAEDの使い方を指導しています。これからも多くの住民の皆様に心肺蘇生法等の大切さの普及に努めていきます。

3 成果

 福崎町消防団は各集落単位に分団を有し、『自分たちの地域は自分たちで守る』という意識が定着しています。活動を通じ、児童が集落内の各分団員の実践的放水訓練に触れ、体験をしてもらうことにより、消防団員への憧れや親近感を持つことで、将来の消防団への加入を期待しています。また、児童の保護者である団員が訓練内で活躍している姿を間近で見てもらうことにより、団員自身が社会に貢献しているという実感を得ることができます。何より、児童が直接消防団員の活動に触れることにより、地域への愛着が持てる地域づくりがなされることが期待されます。



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内閣府政策統括官(防災担当)

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