防災の動き



「災害時における石綿飛散防止に係る取扱いマニュアル」の改訂について
環境省水・大気環境局環境管理課環境汚染対策室

1 背景・経緯

 災害時には、石綿含有建材が使用されている建築物等が倒壊・損壊して外部に露出することにより石綿が飛散し、住民や災害対応の従事者がばく露するおそれがあります。また、多数の被災建築物等の解体・改造・補修工事や大量の廃棄物処理が行われることから、適切な飛散防止措置が講じられない場合には、平常時以上に石綿の飛散・ばく露の可能性が高まることが懸念されます。

 このような災害時における石綿の飛散及びばく露を防止するため、環境省では、「災害時における石綿飛散防止に係る取扱いマニュアル」(以下「災害時マニュアル」という。)を作成しており、令和2年の大気汚染防止法の改正等を踏まえて令和5年4月に改訂を行いました。

2 災害時マニュアルの主な内容

(1)平常時における準備

 平常時に建築物等における石綿使用状況を把握しておくことで、災害発生時の迅速な石綿飛散・ばく露防止に係る応急対応に活用することができます。そのため、地方公共団体は、平常時から建築物等の石綿使用状況について、既存の届出情報の収集やアンケート調査などにより把握に努めることとしています。

(2)災害発生時の応急対応等

 地方公共団体は、住民に対し、むやみに被災建築物等に近づかないこと、被災建築物付近で作業を行う場合は防じんマスクを装着することなどを周知するとともに、被災建築物等の石綿露出状況等の把握に努め、必要に応じて応急措置を行うこととしています。

(3)その他

 住民の不安の解消や適切な石綿飛散防止措置を促す観点から実施する環境モニタリング、立入が困難な被災建築物の解体に当たっての留意事項、仮置場での石綿含有廃棄物の取扱い、水害等により発生した混合廃棄物に関する留意事項なども示しています。

災害時における石綿飛散防止に係る取扱いマニュアル https://www.env.go.jp/air/asbestos/saigaiji_manual.html QRコード

地震による損壊建物/出典:熊本県災害廃棄物処理実行計画〜第1版〜(熊本県)

地震による損壊建物/出典:熊本県災害廃棄物処理実行計画〜第1版〜(熊本県)

混合廃棄物の手選別作業の様子/出典:環境省災害廃棄物対策情報サイト

混合廃棄物の手選別作業の様子/出典:環境省災害廃棄物対策情報サイト

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