防災の動き



「自然災害を取り巻く環境の変化」をシリーズ開催
一般社団法人防災学術連携体

 地球は1950年以降、「人新世じんしんせい」に入ったという説が、地質学会等から提唱されています。人類の活動は飛躍的に拡大し、一人当たりの環境負荷は増大し、爆発的に増加した人口との相乗効果により地球の環境は改変されています。人類は地球に負の影響を与え、自ら、この変化に翻弄されています。

 地球温暖化に関する国際的な枠組みが本格的に議論されている現在、大きな時代認識を踏まえて、自然災害を取り巻く環境の変化とその対応を議論するのは意義あることです。

 そこで、防災学術連携体は令和4年に「自然災害を取り巻く環境はどう変化してきたか」を共通テーマに、シンポジウムや連絡会をシリーズで開催しています。


令和4年5月9日

○シンポジウム「自然災害を取り巻く環境はどう変化してきたか」

 「人新世と自然災害」について、地質学と地球環境の立場から、2つの基調講演を行い、様々な分野や視点から、27学会が本テーマに関して発表しました。

令和4年8月2日

○第4回防災に関する学術会議・学協会・府省庁の連絡会「自然災害を取り巻く環境の変化と防災対策~出現した多様な危機への備え」

 環境の変化とともに出現した多様な危機への備えに焦点を当てて、日本の防災政策は今後どのように変化していくべきかについて、府省庁と学協会・日本学術会議で情報交換を行います。

令和4年10月22日 ぼうさいこくたい 参加企画

○シンポジウム「自然災害を取り巻く環境の変化〜防災科学の果たす役割」

 自然災害を取り巻く環境が変化する中で、防災科学が果たすべき役割に焦点を当てて、広く意見交換を行います。

 地球上には、地球温暖化、都市の計画性のない拡大、生物多様性の喪失、森林の荒廃など、多くの変化があらわれています。

 そして、私たちの前には、新たな多様なハザード(危機)と災害が出現しています。自然災害と感染症との複合災害、線状降水帯の頻発化と洪水や土砂災害の増加、火山噴火と津波、軽石の漂流、記録的な猛暑、渇水などです。また、新たに検討されている日本海溝・千島海溝周辺型地震では、寒冷で平坦で人口密度の低い土地における津波・地震対策が課題になっています。防災に関わる学会は、これらの多様なハザードにどう備えるべきかという重大な課題に直面しています。

 学術の役割は、中長期的に総合的に防災の課題に取り組むことです。防災学術連携体は、シリーズ企画を通して、これらの課題を検討しています。プログラムと発表動画をウェブサイトに掲載しています。どうぞご覧ください。 

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令和4年5月9日 シンポジウム「自然災害を取り巻く環境はどう変化してきたか」

令和4年5月9日 シンポジウム「自然災害を取り巻く環境はどう変化してきたか」

防災学術連携体とは

防災学術連携体は、防災に関わる62学会のネットワークです。日本学術会議を要として、日頃から学会の連携を進め、緊急時には学会間・行政との緊密な連絡をとり、情報発信を行っています。

 日本の大学、研究所や企業の研究部門等では、防災に関する研究が鋭意進められています。地震、津波、火山、活断層、地球観測、気象、地盤、耐震工学、水工学、火災、救急医療、看護、環境衛生、都市計画、農山漁村計画、森林、海洋、地理など、多くの分野があり、分野ごとに学会があります。

 首都直下地震、南海トラフ巨大地震、地球温暖化による気象災害の激化など、大きな災害に備えるためには、専門家の力を結集する必要があります。防災学術連携体は、学会間の情報共有を進めるとともに、分野横断的なシンポジウムを定期的に開いています。また、内閣府防災担当と連携して、毎年「防災に関する日本学術会議・学協会・府省庁の連絡会」を開催し、学会と行政の連絡をとることにも努めています。




所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

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