防災の動き

中小企業の事前対策の強化について
（事業継続力強化計画『ジギョケイ』）

中小企業庁事業環境部経営安定対策室

　従来のBCP（事業継続計画）は、企業にとってハードルが高いと認識されています。これまでのBCP支援に続き、中小企業者による事前対策強化の第一歩に資する事業継続力強化計画認定制度（通称：ジギョケイ）を創設し、A4紙4枚程度と比較的簡易な申請書による申請を可能としました※。中小企業がより取り組み易い制度となっており、2019年7月の制度開始から2022年1月末までの間で既に累計3万8千件を超える計画が認定を受けています。

　同計画は自然災害や感染症にかかる防災・減災対策に取り組む中小企業者等が、その取組を取りまとめ、経済産業大臣が認定します。
※現在は単独の中小企業者について電子申請も可能です。
（https://www.keizokuryoku.go.jp/）

【「連携事業継続力強化計画」について】

　単独の中小企業者等が取り組む同計画のほかに、大企業等を含む複数の企業が連携して取り組む「連携事業継続力強化計画」の認定を受けることもできます。単独では不可能な遠方の企業との代替生産や連携体間での人の融通など、より強靱な事前対策が「連携事業継続力強化計画」では可能となります。

　連携して事前対策に取り組んだ企業においては、平時において不得意分野の相互補完、共同生産や受注、販路開拓を実施することにより、業績を拡大した事例もあります。

【計画策定支援について】

　中小機構（独立行政法人中小企業基盤整備機構）では本計画を推進するため、計画策定のための専門家を無料で派遣する「ハンズオン支援」や「実践セミナー」など様々な事業を実施しています。詳細は下記「強靱化支援」ポータルサイトをご覧ください。

【サイバーセキュリティ対策について】

　本制度においては、自然災害以外のリスクとしてサイバー攻撃に備えた対策についても支援の対象としています。近年、企業におけるITの活用が進んでいる一方で、継続的な事業・サービス提供を脅かすサイバー攻撃のリスクも増大しており、サイバーセキュリティ対策の取組が求められてきています。取組の詳細は下記「IPA（独立行政法人情報処理推進機構）」のHPをご覧ください。