熊本地震の経験と教訓を伝える『熊本地震デジタルアーカイブ』
〈熊本県知事公室危機管理防災課防災企画室〉
最大震度7の揺れを2度記録し、甚大な被害をもたらした熊本地震から、今年4月で丸3年が経過しました。熊本県では、熊本地震の経験と教訓を後世に伝え、今後起こる災害への備えに役立てるための取組みを進めています。
その1つが、「熊本地震デジタルアーカイブ」です。これは、熊本地震に関する資料を各自治体や関係団体などから収集し、Webサイト上で公開するという取組みです。

デジタルアーカイブトップページ
平成29年4月のサイト公開以来、内閣府(防災担当)や、熊本市などの県内自治体、熊本県医師会などの関係団体から資料を御提供いただき、令和元年7月末現在で約10万件の資料を公開しています。
熊本地震の実情を伝える
このサイトでは、倒壊した家屋や避難所の状況、消防による救助活動など、熊本地震の実情を伝える写真や映像を掲載しています。また、被災市町村の災害対策本部会議の資料も掲載しています。
このほか、関係団体の熊本地震時の対応に関する記録誌や検証報告書をまとめたコーナーや、熊本地震での経験や教訓を語った映像のコーナーもあります。
復旧・復興を伝える
熊本地震による被害の状況だけではなく、その後の復旧・復興の様子も発信しています。
その1つとして、地震で特に被害が大きかった熊本城や東海大学阿蘇キャンパスなど県内19箇所で県が定期的に撮影した写真や映像のコーナーを設けています。
広がるアーカイブの活用
掲載資料は、様々な場面で活用され始めています。
「活用」のコーナーでは、防災・減災を呼びかける自治体の広報誌やパンフレットなどに掲載資料が活用された事例を紹介しています。
また、教育現場での活用も始まっています。令和元年7月から熊本大学災害医療教育研究センターのカリキュラムでこのサイトの利用が開始されました。
今後も、県内外の自治体や関係団体などから引き続き資料を収集してコンテンツを更に充実させ、国民全体の災害対応力の向上につなげたいと考えています。