民間企業の動き
豪雨時の被害軽減を目指して
〈株式会社構造計画研究所〉
構造計画研究所では、激甚化する豪雨災害に備えリアルタイムで河川水位を予測するシステム「RiverCast」を開発しております。RiverCastは豪雨時の河川水位を数時間前に予測し災害対応の意思決定を支援するシステムで、既に複数の自治体や民間企業にご導入いただいております。予測結果はWebサイトから閲覧できるほか、水位の上昇が予測された際にはメールでお知らせすることもできます。
本システムでは、過去の観測データから直接水位予測モデルを構築する技術を採用しており、東京大学と共同で開発しました。従来の手法では河川の形や流量を計測する必要がありましたが、本技術では水位計の観測値と雨量のみから将来の水位を予測するため、中小河川に対しても安価かつスピーディにご導入いただけます。また天気予報の誤差を考慮した予測も可能で、現在の不安定な気象状況下でも十分活用していただける技術です。

RiverCast のシステムイメージ
株式会社構造計画研究所
事業開発部 気象防災ビジネス室
東京都中野区中央4-5-3
TEL: 03-5342-1252
weather@kke.co.jp
被災現場に学び、社会の安全に寄与する
〈株式会社サイエンスクラフト〉
サイエンスクラフトは、「ソフト防災」に関する専門コンサルタント会社です。
被災現場や対応状況等の「調査」をはじめ、防災対策に関する「研究」、地域防災計画やBCP等の「計画・マニュアル作成支援」、「防災対策研修・訓練の企画・実施支援」を事業の柱とし、国・地方公共団体・企業の「災害対応力」の強化や「地域防災力の向上」に貢献しています。
私たちは、「被災現場に学び、確かな防災対策の提案を通じて、社会の安全に寄与する」ことを大事にしています。そして、私たちの提案が、いつでも「人の命をまもること」につながり、「人の暮らしに安心を与えること」につなげるように、一つ一つの取組みに向き合っています。
特にここ十年は、災害から「上手に逃れることができる人」、起きてしまった災害に「的確に対応できる人」の育成を重要課題として捉え、被災現場の実態を踏まえた研修や訓練を数多く実施してきました。毎年全国各地で災害が発生しますが、今後もより効果的な人材育成・組織育成等をご提案できるよう、成長していきたいと考えています。

地域や職場の女性防災リーダーの育成を目的とした「防災コーディネーター研修」の様子(東京都主催)
防災・復興の技術開発で社会貢献
〈株式会社フジタ〉
フジタは雲仙普賢岳の災害復旧・防災工事で、従来の建設業の枠組みにとらわれない技術開発に先駆的に取り組み、その後も様々な災害対応を踏まえ継続的に改善をすすめています。
■ロボQS
現地の汎用バックホウに実装できる高機能型遠隔操縦装置です。軽量部品で構成され災害現場への運搬が容易、組み立ても短時間で災害時の即応性が高いシステムです。操縦席の取り外しや工具の使用は不要で、取り付け後も通常の有人搭乗運転が可能です。危険を伴う解体作業や急傾斜地における法面整形にも適用できます。
■災害用簡易ベッド
工具不要で組み立て可能です。テント付でプライバシーを確保でき、キャスタ付収納バッグでコンパクトに保管できます。二台組み合わせれば二段ベッドとして使用できます。