特集　防災ボランティア・NPO に関わる人々

災害支援の「もれ・むら」を無くす

〈特定非営利活動法人 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク（JVOAD）（ジェイボアード）〉

JVOADは、災害時の被災者支援における課題解決のため、支援者間の連携を促進し、支援の調整（コーディネーション）を行う組織です。また、平時から研修・訓練を通じて支援者間の連携を強化し、コーディネーションを基に、効果的な支援が行われるための環境整備を行います。

2018年は大阪北部地震、西日本豪雨、北海道胆振東部地震などの大規模な災害が連続して発生し、支援を必要とする地域が広範囲にわたったため、支援の「もれ・むら」を無くすためのコーディネーションを行うことが難しい状況が発生しました。被災した地域によっては、行政・災害ボランティアセンター・NPO等の多様な支援者の間での連携が困難であったり、広範囲な被害に対して専門性をもった支援組織が不足していること、調整を行うことができるコーディネーターが不足していることを痛感しました。これらの課題に対応するため、以下の取組みに重点を置いて活動を行う方針です。

1. 行政・社会福祉協議会（災害ボランティアセンター）、NPO等の多様な支援者の連携（三者連携）をベースにした、都道府県域の災害対応ネットワーク構築をサポート
2. 避難生活支援や被災家屋への技術的な支援などのニーズ対応できる団体の育成
3. コーディネーターの育成

都道府県域で災害支援のネットワークが構築され、研修などが実施されることでネットワークに参加する支援団体の能力が強化され、更にコーディネーターが育成されることで、地域の災害対応能力が向上することを目指していきます。