Disaster Management News―防災の動き

子ども霞が関見学デー IN 内閣府

平成27年7月29日、30日の2日間にわたり、各府省庁において、毎年恒例の「子ども霞が関見学デー」が開催されました。「子ども霞が関見学デー」は、親子のふれあいを深め、子どもたちが夏休みに広く社会を知る体験活動の機会とするとともに、政府の施策に対する理解を深めてもらうことを目的に、文部科学省を中心に各府省庁などが参加して実施しています。内閣府でも、中央合同庁舎第8号館において、子どもたちに内閣府の仕事をより良く理解していただくために、防災担当では「楽しい防災体験コーナー」と「こども災害対策本部」の二つのプログラムを用意して、子どもが実際に「見て、触れて、学んで」防災についての理解を深めてもらえるように実施いたしました。

「楽しい防災体験コーナー」

「楽しい防災体験コーナー」では、「建物の揺れ体験スペース」と「防災巻作成スペース」を設けました。「建物の揺れ体験スペース」では、左右に動く土台の上に家屋の模型が2個並べてある装置を使い、一つは「筋交い」で壁面部分を補強してある模型と、もう一つには「筋交い」を入れず柱が立っているだけの模型を同時に揺らすことで、補強してある模型は原型をとどめ、補強していない模型は崩れてしまうことが、一目で分かるようにしてあり、地震に備えた耐震補強の重要性を学んでもらいました。参加者からは、「建物の耐震補強は必要だと思いました」といったご意見が寄せられました。
「防災巻作成スペース」では、「地震防災巻(ヒント手帳)」を作成しました。この「地震防災巻」は、災害時の状況を自分自身の問題としてイメージするトレーニングツールです。紙面を両面使い外側になる面には、地震防災に役立つ情報が手のひらサイズにまとめられており、数回折り込むことで手帳サイズになる工夫がされています。内側になる面には、災害発生から数時間後までを、時間経過に沿って空欄に自分の行動や、防災上気になる点を記入していくもので、いかに具体的にイメージできるかがポイントになります。記入する項目は、①災害想定、②季節・天候・時間、③全体のあらすじ、④地震発生の直前の様子、⑤時間経過に沿った自分の行動などです。記入後に自分が書いた内容が、災害時の行動として適切であるのかなど、振り返ることが重要なポイントになります。親子で一緒に参加したお子さまからは「お母さんと全然違う内容を書いてしまったけど、どうしよう」など、同じ災害をイメージしながらも、違う意見や行動があることを理解していただきました。

建物の揺れ体験スペースの様子

防災巻き(記入例)

「こども災害対策本部」

もう一つのプログラムである「こども災害対策本部」では、事前に応募した子どもたちが、「こども大臣」に扮して政府の災害対応シミュレーションを体験するもので、山谷内閣府特命担当大臣(防災)も出席し、災害時でも使用する会議室を使用して行いました。内容は、災害時に内閣府の防災担当が担っている関係省庁との調整や対応を、シミュレーション形式で体験し、災害時に政府がどのように対応するかなど、具体的なイメージが湧くように、映像を使用して子どもでも分かり易く学ぶことができるように考えられたものです。今回想定した災害は、大規模な土砂災害により、負傷者等が多数発生しているとの想定で行われました。このような状況を踏まえて、こども総理大臣から具体的な指示がでました。①政府の皆さんで力をあわせ、人命救助、行方不明者の捜索に全力で取り組む。②たくさんの方が避難しています。慣れない生活で色々と不安を感じていますので、皆さんが安心して生活を送れるようにサポートしてください。③まだ雨が降っていて、土砂崩れがまた起きるかもしれません。国民の皆さんが不安にならないようにしっかりと情報を伝えるとともに、被害が大きくならないように、全力でがんばってください。この指示を受けて、子ども防災担当大臣からは、「現地へ政府調査団が見に行きました。まだ、水がどんどん溢れていて沢山のお家が壊れているのを見ました。危ないところに住んでいる人には避難するよう伝えています。避難所は、市内の小学校の10か所に作りました。避難所の生活でなにか困ったことがないか聞いています。」このような具体的な活動内容が、各子ども大臣から発言されました。
参加した子どもたちからは、「実際に政府がこんな感じでやっているのか分かった。」や、「防災服を着ることができてよかった。」などの意見が寄せられ、大盛況でした。

子ども総理大臣からの指示

こども災害対策本部

30日(AM)に参加した「子ども大臣」のみなさん

想定した災害現場の様子をモニターで確認

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内閣府政策統括官(防災担当)

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