シリーズ 一日前プロジェクト(第19回)

もし、1日前に戻れたら…
私たち(被災者)から皆さんに伝えたいこと

早く逃げれば良かった (70代 女性)

南海地震(昭和21年12月)

当時私は16 歳。寝入りばな、体を揺さぶられたような気がして目が覚めました。横に姉が寝ていたから、起こそうかと思ったけれど、たいしたことないだろうと思ってね。
しばらくしたら、すごい揺れがはじまって、「家がつぶれたらたいへんだ」と父が言って、素足のまま、親子4 人が外へ飛び出しました。
ものすごい揺れだったから、とても立っておれなくて、4人がお互い体を支えるようにして、道路の上へ座ったんです。外は真っ暗で何も見えませんが、家がギシギシ音をたて、「これ、止まるのかなあ」って思いました。
で、ようやく揺れがおさまった時、逃げればいいのに、寒いからと、またみんなで布団の中へ入ったんですよ。それから1、2 分ぐらいでしょうか。男の人の声で、「津波が来るぞー」と2回聞こえたのです。父が「早う逃げなんだら、あかん」言うて、親子4人が家の玄関の戸をあけたときには、もう腰まで潮が来ていました。
今なら、布団にもどってしまうなんて考えられませんが、親も津波の経験がなかったからだと思います。

https://www.bousai.go.jp/km/imp/

被災者の実体験を聞く事ができる『一日前プロジェクト』は上記HPでも見ることが出来ます。家庭はもちろん、地域や職場等、
さまざまな話が掲載されていますので、企業の「社内報」や地域での「広報」に幅広く活用してください。

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