防災 Q&A

Q:職場ではどのような視点で防災を推進すればよいのでしょうか?

A: 職場に求められるのは職員や利用者(顧客、患者など)の生命の安全確保と二次災害の防止、事業継続のための計画と管理、地域貢献・地域との共生です。

 職場の防災を考えるにあたり、業務上危険な場所に立ち入る、または危険物を扱う環境にあるか、利用者の収容規模や利用形態(一時的か、滞在するものか)など、それぞれの職場において、その事業内容、規模、職員や利用者が存在する施設環境、地域特性等に適合した対策が望まれます。
 事業のいち早い再開に向けては、災害時に利用者が求めているもの、継続すべき商品・サービスはなにかといった優先業務の明確化や、業務を支えるために不可欠な経営資源確保の手段と、応急的な施設・資機材の補修・復旧計画を考えます。社会情勢により取引先に変化があった場合には災害時の事業継続に影響がないか確認することが重要です。
 また、「事業継続・地域貢献・地域共生」活動に欠かせない対策のひとつに食の確保があります。ライフラインの断絶で自宅でも地域でも満足に食事を得られない職員に対して、業務上必要なエネルギーを確保することを忘れてはなりません。十分な栄養を確保できなくては業務に支障が出るだけでなく職員の心身に影響を与えます。社会的に責任ある立場にあり、災害時に地域に貢献することが期待されている人にこそ、簡易な食事ではなく能力を継続的に発揮できる機能的な食事を提供することの重要性を認識しましょう。

体力や行動の特性を考えた安全な環境を作る。また、高齢者がかかりやすい震災時の疾患を知り、予防のための備えを見直しましょう。
イラスト:井塚 剛

危機管理教育研究所 危機管理アドバイザー 国崎 信江
くにざき・のぶえ
阪神・淡路大震災を機に、女性の視点を生かして自然災害から子どもを守るための研究を始める。防災・防犯関連の著作、講演のほか、内閣府・文部科学省など多くの防災関連の専門委員も務めている。

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