防災 Q&A

Q:障害のある家族がいる家庭ではどのような備えをすればいいですか?

A: 「生命は自助で守る」ための家庭での徹底した備えと
  「避難や被災生活での支援体制の整備」について積極的に地域と関わっていくことです。

 障害には身体・知的・精神障害があり、身体にも肢体不自由・視覚・聴覚・内部障害などがあり、それぞれに災害時に困難な事案が生じます。
 障害者のいる家庭で、災害時に不安に思うこととして「周囲の理解が得られるか」「必要な支援を受けられるか」といった避難行動や被災生活における不安の声を聞きます。しかし、その一歩手前の生命を守る対策を忘れてはなりません。大地震が発生すれば被害は広域にわたるため、「災害直後は誰も助けに来ない」という覚悟を持ち、より一層入念に備える必要があります。
 災害発生時の状況を把握し、その際にご自身やご家族の身に起きる困難な局面を想定します。危険の察知・迅速な退避行動が難しければ、事前に飛来落下物の危険や避難路を妨げない安全な環境づくりを、救援を求める発信が困難なら、日ごろから避難の際に声をかけてもらえる隣近所との関係を築いておきます。また、薬の服用や医療器具を装着しているなら、持ち出し準備に保健所・医療機関との連携も欠かせません。
 できるだけ地域の防災訓練や話し合いに参加し、災害時に何に困るか、どのような支援を必要としているかを伝えるなど、地域の支援体制の整備に向けて積極的に関わっていくことが望まれます。

「生命は自助で守る」ための家庭での徹底した備えと「避難や被災生活での支援体制の整備」について積極的に地域と関わっていくことです。

イラスト:井塚 剛

危機管理教育研究所 危機管理アドバイザー 国崎 信江
くにざき・のぶえ
阪神・淡路大震災を機に、女性の視点を生かして自然災害から子どもを守るための研究を始める。防災・防犯関連の著作、講演のほか、内閣府・文部科学省など多くの防災関連の専門委員も務めている。

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