Disaster Management NEWS— 防災の動き

第1回日中韓防災担当閣僚級会合を神戸で開催

 2009年10月31日、兵庫県神戸市で、第1 回日中韓防災担当閣僚級会合が開催されました。
 この会合は、昨年12月の日中韓首脳会議において、日本で本年開催することが合意されたもので、日本の前原誠司内閣府特命大臣(防災)、中国の羅平飛(ラ・ヘイヒ)民政部副部長、韓国の朴演守(パク・ヨンス)消防防災庁長をそれぞれトップとして、各国政府代表団が参加しました。

防災担当閣僚級会合

 会合では、日中韓3国における防災対策についての基本認識が確認されるとともに、災害被害軽減に向けた取組についての情報共有や、今後の3国間での防災協力のあり方についての意見交換が行われました。
 前原大臣からは、これまで共通の自然災害の経験を有する日中韓3国が、お互いの知見、ノウハウなどを共有し協力を深めていくことが、3国の防災対策の向上に資するのみならず、他地域への防災協力を進めていくうえでも有意義という認識が示されました。

合意事項

 そして、日中韓3国は、次の点で今後協力を深めていくことで合意しました。
1災害被害軽減に向けた各国の取組の情報共有
 ・気候変動への防災上の取組について情報共有を図り、今後の技術開発とその活用について議論を深める。
 ・建築物耐震化の取組について情報共有を図るなど、各国における耐震化促進に向け、3国が協力していく。
 ・防災分野での衛星技術の利用について情報共有を図ることを検討し、災害発生時における被災地の緊急観測において、3国の協力の可能性を議論する。
2今後の3国での具体的な協力
 ・人材育成セミナーの開催などを通じた3国共同での人材育成を進める。
 ・3国内に存在する国際機関との連携を拡大し国際防災協力を推進することや3国内で開催される国際会議での連携を強化する。

共同声明

 会合の後、これらの合意事項を記した成果文書である「日中韓3国の防災協力に関する共同声明」に、3国代表により署名が行われるとともに、共同記者会見が開かれました。
 前原大臣からは、たいへん実りのある議論ができたことについて、羅副部長をはじめとする中国代表団、朴庁長をはじめとする韓国代表団に対し謝意が表されました。
 そして、共同声明を受け、日本として、着実に合意事項を履行していくことと、阪神・淡路大震災から15周年の節目を迎える来年1月17日から、「アジア防災会議」を神戸で開催予定であることなどが発表されました。
 なお、この日中韓防災担当閣僚級会合は、今後、3国持ち回りで開催され、次回の第2回会合は2011年に中国で開催されます。

日中韓防災担当閣僚級会合会場の全景(中央:前原大臣)

共同声明を披露する3 国代表(左:羅平飛民政部副部長〔中国〕、中:前原大臣、右:朴演守消防防災庁長〔韓国〕)(写真提供:神戸新聞)

日中韓3 国の防災協力に関する共同声明

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内閣府政策統括官(防災担当)

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