防災 Q&A

Q:

お年寄りや障がい者に必要な備えはありますか?

A:

「あんしん箱」と「あんしん手帳」を備えましょう!

 あんしん箱を日ごろから備えておくと、急な入院の多い高齢者が、慌てて準備をしなくてもすみますし、災害時にも活用できます。例えば、この箱に、非常持ち出し袋に入りきらないような洗面道具や湯飲み、着替え、下着などを入れておくと、いざという時に更に安心です。

 あんしん箱に使える箱は、中身が見えるプラスチックケースが最適ですが、片手でも持ちやすい取っ手があると、なお便利です。家族が多い場合には、大きなカバンやスーツケースをあんしん箱にするのもよいでしょう。あんしん箱には、中に入れておいたものが何かが分かるようにチェックリストを貼っておきます。
 また、お年寄りや障がい者、持病のある方など災害時要援護者には、「あんしん手帳(A4サイズのクリアポケットファイル)」を持つことを提案します。ファイルには、離れて暮らしている家族の情報や病歴、避難を助けてくれる支援者の情報、避難所の場所、病院や支援機関の連絡先などが記された紙や、災害対応マニュアル、大事な書類、家族の写真などを入れておきます。
 例えば、福岡県の知的障がい児のお母さんたちが作ったあんしん手帳(SOSファイル)には、万一、子どもが1人になっても、誰かの助けで生きていけるようにと、住所、氏名、家族構成はもちろん、衣服の着脱ができるか、歯磨き・洗顔ができるかなどの日常生活能力が40枚の紙に書かれ、ファイリングされています。兵庫県では、在宅で人工呼吸器を装着している難病患者一人ひとりに、人工呼吸器の型番や電力会社の連絡先などが記載できるあんしん手帳を、保健師が制作しています。

「あんしん箱」と「あんしん手帳」を備えましょう!
イラスト:井塚 剛
NPO法人東京いのちのポータルサイト理事 鍵屋 一
早稲田大学法学部卒業後、板橋区役所入区。防災課長、板橋福祉事務所長を経て、現在は契約管財課長。法政大学大学院兼任講師(防災危機管理研究)なども務める。「高齢者・障害者の災害時の避難支援のポイント」など、著書多数。

あなたの疑問に答えます!

防災、災害に関する疑問・質問がありましたら、内閣府(防災担当)まで、はがき、FAX、メールにてお寄せ下さい。
専門家がていねいにお答えします。
〒100-8969
東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎第5号館3階 内閣府(防災担当) 防災Q&A係まで
03-3581-8933(FAX) info@kouhou-bousai.jp

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.