防災 Q&A

Q:自主防災活動を地域住民と継続していくためには、どんな工夫をしたらいいでしょうか?

A:年間を通して、住民が興味をもって参加・活動するプログラムを作りましょう!

 定期的に行う会合にはさまざまな講師を招いて講座を開き、春には消火器点検や防災訓練、夏には水害や水の事故防止、秋から冬には火災予防訓練など、季節ごとに住民の興味のある内容を実施して、防災意識を継続するように活動しています。

 私たちの自主防災組織は、消防団員OBが中心になって活動しています。消防車が来るまでの初期消火をどうするか、お年寄りや要援助者を災害時にどうするのかということから活動を始めました。
 災害が発生したとき、自分たちの地域は住民の力で守れるようにしようと、地域の人々の防災意識を高めて、自治会や民生委員、消防団などとともに活動をするように努めてきました。
 私たちの組織は平成6年に発足しましたが、当初、地区住民の関心は高くはありませんでした。しかし、翌年の阪神・淡路大震災によって意識が大きく変わりました。それでも、しばらく身近に感じられる災害が起きないと、危機感は薄れます。
 住民の日ごろの危機感を継続していくため、防犯活動をとりいれています。防災と防犯は重なる部分があり、防犯パトロールなどの活動は、火災や犯罪を防ぐだけでなく、地域や住民をよく知ることが、災害時にも役立ちます。年末には、民生委員や消防団と協力して1人暮らしの老人を訪問し、火の元を点検するなどの活動も行っています。
 自主防災活動を継続するためには、組織をしっかり作り、きちんとした年間計画を立てて、自治会や他の組織と連携することが必要です。そして、さまざまなプログラムを工夫して、人々に常に関心を持ってもらい、参加を働きかけることが、住民とともに活動を続けていくポイントだと思います。
 平成15年7月20日、19名の尊い生命が奪われた水俣豪雨災害では、住民避難や避難所開設などの際に、このような日ごろの自主防災活動を生かすことができました。

年間を通して、住民が興味をもって参加・活動するプログラムを作りましょう!

イラスト:吉田静佳

水俣市第3区自治会防災防犯委員会(熊本県) 久木田一也
(くきた・かずなり)平成4年から12年、まで水俣市消防団に勤務、平成6年に第3区自治会防災防犯委員会を立ち上げる。委員会は平成21年防災功労者内閣総理大臣表彰を受賞した。

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