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モデル・女優 杏さん

15歳からモデルとして活躍し、パリ・コレクションなどの大舞台に立ち、いまは女優としても活躍する杏さん。
昨年話題となった、歴史を愛する「歴女」の代表格であり、時間を見つけて各地を訪ね歩き、歴史ドラマにも出演しています。
また、読書家でもあり、雑誌、WEBでの執筆活動やFM放送でパーソナリティを担当するなど、多彩に活躍しています。

お祭りなどに参加して交流する
それも防災につながります

 杏さんは、モデルや女優の仕事で大変なのは、意外なことに「寒いこと」だという。
 また、「自分がどういう役なのか、その中味を考えます。自分が表現したことが世に出てしまう仕事だから、何をどう伝えるかをよく考えないといけないと思うんです」と話す。
 昨年は、歴史が大好きな女性を指す「歴女」が流行語となったが、杏さんは流行語大賞の受賞式にも、歴女の代表として招かれている。本人も自認する歴史好きだ。これまで読んだ歴史の本は数知れない。仕事で全国を歩くが、時間を見つけては各地の史跡、神社・仏閣を訪れる。そのときに、災害に関係するものを目にすることもある。
 「吉田松陰の松陰神社(東京都世田谷区)に行った際、昔の消防車、火災報知機、防火扉、火消しなどを見つけました。また、名古屋城のシャチホコも見ましたが、火除けの守り神として設置されていると聞きました」
 昨年は伊勢神宮にも行く機会があったが、その直前、台風18号が通過した。巨大な御神木が倒れているのを目のあたりにし、自然の力を感じたともいう。
 杏さんは、FMのJ-WAVEで、土曜夜の番組「ASAHISHIMBUN BOOKBAR」のナビゲーターとして、書評を行っている。これまで数多くの書籍を紹介しているが、昨年は、かつて阪神・淡路大震災の起こった同じ1月17日に、自ら選んだ『地震イツモノート』(地震イツモプロジェクト編)を紹介し、また、震災を歌った『満月の夕』を流した。
 防災に対してどのように考えているか尋ねたところ、自然体の彼女らしい答えが返ってきた。
 「防災というと、一歩引いて、気合いを入れてやらなければならないような印象があります。もちろん大切ですが、それに加えて、日常の中で行っていることに目を向けて、そのことが自然と防災につながることも大事だと考えています。たとえば、楽しみながら地域の活動に参加して体を動かすこと、日頃から地域の人と交流すること、家族でキャンプに行くとか散歩をすること。それが災害に負けない体力、お互いのコミュニケーション、避難経路を知ることに役立ちます。そういう意味では、お祭りに参加することも大切ですね。人を助けるのは人なんです」
 1月からの映画『BANDAGE』やドラマ『泣かないと決めた日』ではこれまでと違う役柄に挑戦している。「本の紹介も含めて、多くの人に何かを伝えられるのですから、そのなかで、ポジティブなメッセージを伝えていければと思っています」
 秋にはミュージカル『ファントム』で、オペラを歌う役に挑戦する。多彩な才能を生かし、さまざまな活躍が期待できそうだ。

杏さん

表紙・p12, p13 撮影:茅原田哲郎。
(ネックレス/CASUCA/03-3797-6844)

杏さん

Profile あん
モデル、女優。15歳から雑誌モデル、平成17年からパリ・コレクションなどでファッションモデルとして海外で活躍し、18 年、『Newsweek』誌の「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれる。平成19年からは女優として活動。ドラマ『天国と地獄』『華麗なるスパイ』『天地人』『サムライ・ハイスクール』、映画『櫻の園』 やCMなどに出演。読書家で書評を手がけ、筑摩書房のサイトやFMラジオで本やエッセイの連載など、執筆家としても活躍している。映画「BANDAGE」公開中。またドラマ「泣かないと決めた日」出演中。

杏『泣かないと決めた日』に出演している杏さん(フジテレビ系毎週火曜曜夜9 時~放送 写真提供:フジテレビ)

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