特集 復興に向かう柏崎から

被災を通して、学んだこと -4/5-

中越沖地震の証言4 仮設住宅在住 川原政司さん
見知らぬ人との共同生活大切なのはコミュニケーション

市内でも特に被害の大きかった西本町に住んでいた川原さん。家屋は倒壊し、現在は、1DKの仮設住宅で一人暮らしをしている。
「家具や家電もダメになりましたが、毎日1ページずつつけていた日記がなくなったのが残念です」

そのほか、2年前に他界した妻の写真や衣類など、大切にしていた思い出の品々を、今回の地震ですべて失った。手元に残ったのは、妻の位牌とお骨。
「家具や家電は、東京の息子や孫がもってきてくれました。衣類は友人たちが送ってくれたんです。ありがたいことです」

生活用具はひととおりそろっているように見えるが、見知らぬ人との共同生活は気を遣うことも多い。棟同士が近いだけでなく、壁を通して隣家の物音や周囲の騒音も伝わってくる。それだけに、
「たとえ短い間でも、ご近所づきあいは大切です」

仮設住宅の期限は2年。川原さんも、それまでに身の振り方を決めなくてはならない。
「東京の息子のもとにいくか、どこかにマンションを購入するか……」

俳句の会など日々の楽しさも交えながら笑顔で語ってくれたが、将来への不安は大きい。

震災時は息子さんが車でかけつけ、しばらく東京で同居していたという川原さん。8月半ば、仮設住宅入居日を機に柏崎に戻った。

部屋には押し入れがあり、キッチンは収納付き。バス・トイレも別。

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内閣府政策統括官(防災担当)

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