特集 地域の力でまちを守る みんなでつくる安全な暮らし

企業と地域 企業が地域に貢献する〜「地域防災協定」〜
●ダイキン工業株式会社草加事業所(埼玉県)

防災に強いことが町の魅力になる

 空調機器メーカーのダイキン工業(株)は、1965年の草加事業所の開設以来、周辺5町会の住民(約4000世帯)と、納涼祭や市民祭などを通じた積極的な地域交流を行っている。その後、再三にわたる豪雨、台風による増水・浸水被害の発生を受け、地域の防災・環境整備に関する地域ぐるみの取組みに対し事業所として積極的に協力していくため、町会と話し合い、平成12年に周辺5町と草加市の三者により「地域防災協定」を締結した。
 協定に携わる東京支社シニアスキルスペシャリストの中浜慶和さんは、「企業が現在持つ設備や機器のなかで、自分たちにできること、効果があり実現性の高いものについて支援させていただくことにしています」と話す。災害時にはグラウンドを開放し一時避難場所等として、また、路上の瓦礫などの撤去に活用する運搬用フォークリフトなど重機等の資機材の提供、グラウンド内のトイレや水道等の施設・設備も活用される。これらの協定による支援は、企業も早期に事業を再開させる必要があることから災害発生後3日間を原則とし、地域住民と自治体との災害支援の架け橋を担おうというものだ。
「現在、災害時の初期対応のシミュレーション訓練を行う準備をしています。例えば、グラウンド開放後の一時避難場所の運営方法や備蓄品の配布、24時間の実動体制をどうするかなどです」
 今後も、協定内容の充実を目指し、災害時における協力範囲や合同の防災訓練を通じた住民とのさらなる連携について検討している。

納涼祭では大勢の子どもたちに囲まれるほど人気のダイキンのマスコットキャラクター「ぴちょんくん」
事業所の玄関屋根には太陽光発電装置を設置。災害時には、一時的な電力の供給が可能
一時避難場所やヘリコプターの離着陸拠点及び救援活動拠点等となるグラウンド
災害時には住民の炊き出しなどに活用されるバーベキュー広場(写真提供:すべてダイキン工業株式会社 草加事業所)

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内閣府政策統括官(防災担当)

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