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特集 「もしも」のために今、できること 災害をイメージし、防災につながる行動へ【アクション編】

もし、休日に行楽地で地震が起きたら

普段行かない場所で地震が起こったら……。安全な場所も帰宅する道も分からず、家族とも連絡がつかなくなる可能性もある。被災後の自分の姿をイメージし、災害に備えよう
もし、休日に行楽地で地震が起きたら

イラスト:井塚剛

 休日の行楽地では、普段と違ったどのような危険があるのだろうか。遊園地のアトラクションは安全?
「阪神・淡路大震災では、観覧車やジェットコースターが倒れることはありませんでした。しかし、発災したのが始業時間前だったので、ジェットコースター走行中に発災した場合、どのようになるかは、まだ分かっていません」と中林先生。
 その他に行楽地で考えられる危険は?
「行楽地では、見ず知らずのたくさんの人が集合しているため、一斉に出入り口に殺到するなどしてパニックが起きる可能性が高くなります。映画館やショッピングモールなどの屋内施設では、従業員の案内に従って、落ち着いて行動することが大事です」。
 休日に行楽地へ行く場合の備えは?
「地震発生が休日の場合、家族全員が別行動を取っているかもしれません。事前に安否確認の方法を話し合い、『災害用伝言ダイヤル171』や、携帯電話の『災害用伝言板』などを、実際に家族で体験しておきましょう。特に、災害用伝言板は、各携帯電話会社によって使い方が違うので、確かめておく必要があります」。
 行楽地にいるのだから、飲み物や食べ物は充分?
「自動販売機の商品は、あっという間に売り切れてしまいます。飲み終えたペットボトルを捨てずに家まで持ち帰れば、いざというときにコップ代わりになり、もらい水ができるようになります」
 ほかに必要なものは?
「携帯電話の予備電源が必要です。また、外出時には、地図など、避難に必要な最低限の準備が必要です」。

私たちはこうしています 【東京ドームシティの場合】

 東京ドームシティ(温浴施設ラクーア、遊園地の東京ドームアトラクションズなど)では、全従業員、約1000人が参加する総合防災訓練を毎年9月に行い、初動体制の確認や避難誘導訓練などを行う。また、接客に携わる従業員はほぼ全員「普通救命講習」を受け、平成20年11月には、AED(自動体外式除細動器)を使って心肺停止のお客様の救命救護処置を行うなど、これまでに3人の命を救った。ドームシティ内は、どこからでも3分以内の場所にAEDが設置されている。
 ラクーア内には「NAS電池システム」という貯蔵用電池があり、発災時などの急な停電でも、ジェットコースターや観覧車は安全に運行・停止できるシステムとなっている。また、東京ドームは構造上、地震に強い建物であるため、地震の際には慌てて外へ避難せず、留まってもらうよう呼びかける。

東京ドームシティの従業員が、総合防災訓練でAED救命訓練を行う

各事業所で結成している自衛消防隊。緊急時には、社長を災害対策本部長とし、副社長が自衛消防隊長となる態勢を取る。初動体制の確認や避難誘導訓練も行う(写真提供:左右とも東京ドームシティ)

私たちはこうしています 【ららぽーとの場合】

 横浜市都筑区にある「ららぽーと横浜」。映画館もある郊外型の複合施設で、土日にはたくさんの人が集まる。大規模地震が発生した際には不特定多数の集団パニックが想定されるため、その対策も顧客の安全確保、避難誘導をまず第一に考えられている。平成19年度に行われた横浜市総合防災訓練では、自衛隊、消防署、警察などの各機関と連携し、約1000人の従業員が参加した大規模な避難訓練及び救出救助訓練を実施している。
 また、隣接するマンションとともに緊急地震速報を導入。防災センターで受信後、店内にチャイム音が流れ、店員は直ちに注意を呼びかけ、顧客を安全に誘導する。吹き抜け部分の広い廊下が、防火対策としてだけではなく、大人数の避難を確保する役割を果たしている。

平成19年度の横浜市総合防災訓練の様子。負傷者の救出救助の訓練などが行われた

訓練には約1000人の従業員が参加。はしご車による救出訓練も行われた(写真提供:横浜市役所)

ご存じですか? 災害時安否確認サービス

 災害発生時の安否確認に使われているのが、「災害用伝言ダイヤル171」や携帯電話やPHS等から使える「災害用伝言板」だ。体験利用は、毎月1日、お正月(1月1日〜3日)、防災週間(8月30日〜9月5日)、防災とボランティア週間(1月15日〜1月21日)にできる。
・災害用伝言ダイヤル171
「171」番にダイヤルし、音声ガイダンスに従って伝えたい情報を30秒間録音するだけ。手軽に安否情報や居場所が伝えられる(固定電話や携帯・PHSなどから利用)
・災害用伝言板
携帯電話やPHSから使える、インターネットを利用した掲示板サービス。各社によって使用方法が若干ことなる。詳しい使い方は、お使いの携帯電話会社で確認しておこう。

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内閣府政策統括官(防災担当)

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