第3章 大規模地震・津波災害への備え
第1節 大規模地震・津波災害への対策の枠組み
1-1 大規模地震・津波災害対策の体系
我が国の災害対策の根幹をなす「防災基本計画」は、「災害対策基本法」に基づき設置された「中央防災会議」(会長:内閣総理大臣)が作成する防災分野の最上位計画として、防災体制の確立、防災事業の促進、災害復興の迅速・適切化、防災に関する科学技術及び研究の振興並びに防災業務計画及び地域防災計画において重点を置くべき事項について、基本的な方針を示している。本計画に基づき、指定行政機関4及び指定公共機関5は「防災業務計画」を、地方公共団体は「地域防災計画」を作成している。
その上で、千島海溝地震、日本海溝地震、首都直下地震及び南海トラフ地震の大規模地震については、それぞれ地震防災対策を推進するための特別措置法(「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法」(平成16年法律第27号)、「首都直下地震対策特別措置法」(平成25年法律第88号)及び「南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法」(平成14年法律第92号))が制定されている。これらに基づき、地震防災対策を推進する地域(推進地域等)の指定と、地震防災対策の推進に関する重要事項を定める計画として、令和4年9月に「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進基本計画」の変更、令和7年7月に「南海トラフ地震防災対策推進基本計画」の変更が中央防災会議で決定されたほか、直近では、令和8年6月に「首都直下地震緊急対策推進基本計画」の変更が閣議決定された(以下「基本計画」と総称する。)。また、これらの基本計画に基づき、地方公共団体や指定行政機関、指定公共機関などにおいて、各地震防災対策に特化した計画が作成されている。
4 「災害対策基本法」第2条第3号に基づき、国の行政機関のうち、防災行政上重要な役割を有するものとして内閣総理大臣が指定している機関
5 「災害対策基本法」第2条第5号に基づき、公共的機関及び公益的事業を営む法人のうち、防災行政上重要な役割を有するものとして内閣総理大臣が指定している機関。日本赤十字社や日本放送協会、電気・ガス・輸送・通信等事業者が指定されている。

