令和8年版 防災白書|特集 第2章 第3節 3-2 被害想定


3-2 被害想定

最大クラスの地震3では、神奈川県から鹿児島県にかけて震度6弱以上の強い揺れ(最大震度7)が発生し、福島県から沖縄県までの太平洋側の広い範囲で津波高3m以上、最大で30m超の津波が到達するなど、広範囲で揺れや津波の影響が見込まれている(図表3-2-1)。震度6弱以上または津波高3m以上となる市町村は、31都府県の764市町村に及び、その面積は全国の約3割、人口は全国の約5割を占めるなど、影響は超広域にわたると想定されている。

津波や揺れ等による死者数は最大で約29.8万名(このうち約7割が津波による。)、災害関連死の死者数は約2.6~5.2万名、全壊焼失棟数は最大で約235万棟、資産被害は最大で約224.9兆円などが生じると推計され、これまでの対策の効果は一定程度あるものの、超広域かつ甚大な被害が発生することが想定されている(図表3-2-2及び図表3-2-3)。

また、南海トラフ沿いでは、安政元年(1854年)の安政東海地震の約32時間後に安政南海地震が、昭和19年(1944年)昭和東南海地震の約2年後の昭和21年(1946年)に昭和南海地震が発生するなどした過去の事例を踏まえ、初めて「時間差をおいて発生する地震の被害想定」が公表された。時間差をおいて後発地震が発生した場合、地震の揺れや津波高が最大クラスの想定を大きく上回ることはないものの、震度6弱以上の揺れや浸水深1m以上の浸水に繰り返し暴露される地域も想定されている。

図表3-2-1 最大クラスの南海トラフ地震による震度と津波の高さの想定
図表3-2-1 最大クラスの南海トラフ地震による震度と津波の高さの想定
図表3-2-2 最大クラスの南海トラフ地震による被害想定
図表3-2-2 最大クラスの南海トラフ地震による被害想定
図表3-2-3 南海トラフ地震の都府県別人的被害量(日本全体で被害が最大となるケース)
図表3-2-3 南海トラフ地震の都府県別人的被害量(日本全体で被害が最大となるケース)

3 「最大クラスの地震における被害想定」は、南海トラフ沿いで科学的に想定される最大クラスの地震・津波によるものであり、次に必ず発生するというものではないが、具体的な被害を算定し被害の全体像を明らかにするとともに、広域的な防災対策の立案や応援規模の想定に活用するための基礎資料としてまとめられたものである。


所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.