2-4 東日本大震災
東日本大震災をもたらした平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震は、モーメントマグニチュード9.0という我が国の観測史上最大規模の地震であり、世界でも1900年以降4番目の巨大地震であった。同地震の震源域は、岩手県沖から茨城県沖まで、長さ約450km、幅約200kmに及び、最大震度7の地震動が観測されるとともに、大津波の発生により6県で561㎢が浸水する等、広範囲にわたる甚大な被害を生じた。この災害による死者・行方不明者は22,336名(災害関連死を含む。)、全壊棟数は122,204棟(令和8年3月1日現在)に上った。また、東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故による放射性物質の放出に伴い、同施設周辺の多くの住民が避難を余儀なくされるとともに、あらゆる産業が大きな被害を受けるなど、未曾有の複合災害となった。
情報伝達、物資の供給、広域自治体連携の不足等の課題が明るみに出たことで、平成24年及び平成25年の「災害対策基本法」の改正では、都道府県・国が市町村からの要請等を待たず自らの判断で物資等を供給できるプッシュ型支援及び市町村・都道府県の区域を越える被災住民の受入れ(広域避難)に関する規定が初めて設けられた。また、津波被害の甚大さに鑑み、避難行動の促進や避難先の安全性確保に向け、津波警報の改善及び指定緊急避難場所の指定制度の創設等が進められた。
首都圏でも震度5強が観測され、交通機関が不通となり大量の帰宅困難者が発生したことから、帰宅困難者対策にも目が向けられる契機となった。


