1-2 防災推進国民会議と防災推進国民大会
広く各界各層が情報、意見の交換及びその他の必要な連携を図り、中央防災会議と協力しつつ、国民の防災に関する意識向上を図るため、地方六団体、経済界、教育界、医療・福祉関係等の各界各層の有識者から成る「防災推進国民会議」が平成27年より毎年開催され、普及・啓発活動を行っている。
(1)防災推進国民大会(ぼうさいこくたい)2024
内閣府、防災推進国民会議及び防災推進協議会(災害被害軽減の国民運動推進を目的として活動する業界団体等で構成される組織)の共同主催により「防災推進国民大会(ぼうさいこくたい)2024」を熊本県熊本市で開催した。本大会は平成28年度から毎年開催しており、令和6年度で9回目の開催となる。本大会は「復興への希望を、熊本から全国へ ~伝えるばい熊本!がんばるばい日本!~」をテーマとし、国民一人一人が日頃から防災に取り組むことの大切さを発信し、災害の経験・教訓を多くの人へ、そして次世代へ伝える機会とすることを目指した。
オープニングセッションでは、坂井内閣府特命担当大臣(防災)、清家防災推進国民会議議長(日本赤十字社社長)が主催者挨拶を、木村熊本県知事及び大西熊本市長が開催地挨拶を行った。また、有浦元熊本県危機管理防災企画監による「熊本地震を振り返って―熊本地震までの準備と対応の教訓」をテーマとする基調講演が行われ、ハイレベルセッションでは、「熊本地震とその後の復興と災害への備え」をテーマとして、蒲島前熊本県知事等の登壇者により、熊本での災害の振り返り、その後の創造的復興の取組を全国に発信した。
クロージングセッションでは、熊本県内の高校生から防災への想いや未来に向けたメッセージが発信されたほか、秋本防災推進国民会議副議長(公益財団法人日本消防協会会長)による主催者挨拶、竹内熊本大学教授による大会総括が行われた。また、次回開催地である新潟県の花角知事からビデオメッセージが寄せられた。
このほか、行政、公益団体、学術界、民間企業、NPO等の404団体がセッション、ワークショップ、ブース展示、ステージ発表、屋外展示等を行い、同大会の現地来場者は過去最高の約17,000人、また、オンライン視聴数は約12,000回となった。
(2)第10回防災推進国民会議
第10回防災推進国民会議は、令和6年12月19日に総理官邸大ホールで開催された。冒頭、石破内閣総理大臣は、防災推進国民会議の各団体の防災活動への取組に対する感謝の言葉とともに、「我が国を世界一の防災大国にしたい、また、我が国の防災力をいかにして高めるか、そして国民の皆様方の意識というものをどのように変えるかということで、全く新しい取組を目指している。」と述べた上で、国民会議構成団体の一層の協力を賜りたいと述べた。
続いて、「防災推進国民大会(ぼうさいこくたい)2024」の開催等、防災推進国民会議としての活動報告等があり、日本青年会議所及び日本薬剤師会から令和6年能登半島地震における取組が紹介された。