内閣府防災情報のページみんなで減災

内閣府ホーム > 内閣府の政策 > 防災情報のページ > 会議・検討会 > 防災白書 > 令和3年版 防災白書 > 令和3年版 防災白書|特集 第1章 第2節 2-6 令和2年12月~令和3年1月の大雪による災害

令和3年版 防災白書|特集 第1章 第2節 2-6 令和2年12月~令和3年1月の大雪による災害


2-6 令和2年12月~令和3年1月の大雪による災害

(1)概要

令和2年度は12月から1月にかけて大雪、それに伴う自動車の立ち往生、除雪作業中の事故等による死者が相次ぐなど、多くの被害が発生した。

12月16日からの大雪については、令和2年12月14日から21日にかけての強い冬型の気圧配置により、北日本から西日本の日本海側を中心に断続的に雪が降り、期間降雪量(12月14日から21日)が群馬県藤原で291cmとなったほか、新潟県津南で278cm、青森県酸ヶ湯(すかゆ)で243cmとなるなど、関東地方や北陸地方、東北地方の山地を中心に大雪となった。また、群馬県藤原では、48・72時間降雪量の期間最大値が歴代全国1位(アメダス観測値による統計)を更新する記録的な大雪となった。この大雪により、北日本から西日本にかけて道路の通行止め、鉄道の運休、航空機・船舶の欠航等の交通障害、除雪作業中の事故が発生した。特に新潟県や群馬県の関越自動車道で2,000台を超える大規模な立ち往生が発生し、車両の移動及び通行止め解除に2日以上を要した。この大雪では新潟県の1市1町に災害救助法が適用された。

1月7日からの大雪においては、令和3年1月7日から11日にかけて急速に発達した低気圧及び強い冬型の気圧配置により、北日本から西日本の日本海側を中心に断続的に強い雪が降り、普段雪の少ない九州などでも積雪となったところがあった。7日から11日にかけての期間降雪量は、新潟県高田で213cm、岐阜県白川で192cm、福井県大野で158cm、長崎県長崎で21cmとなった。また、7日から9日にかけて発達した雪雲が流れ込み続けたため、北陸地方を中心に3時間に20cmを超える顕著な降雪量を観測したほか、新潟県高田では9日に24時間降雪量103cmを観測し、観測史上1位の記録を更新した。この大雪等により秋田県や新潟県の広い範囲で停電が発生したほか、除雪作業中の事故が発生した。また、北日本から西日本にかけて道路の通行止め、鉄道の運休、航空機・船舶の欠航等の交通障害が発生したほか、福井県等では車両の立ち往生が発生した(北陸自動車道において、大型車のスタック等を契機に約1,600台の滞留車両が発生等)。この大雪では秋田県4市2町1村、新潟県6市、福井県5市、富山県4市に災害救助法が適用された。

1月19日には宮城県大崎市の東北縦貫自動車道下り線(北行き)において、普通車に大型車が追突する交通事故を先頭に5ヶ所計約7キロメートルにわたり多重衝突事故が発生した(車両175台(約200名)が関係)。事故当時に現場は吹雪でホワイトアウト状態であったとされ、この事故により死者1名、重傷者4名、軽傷者14名が生じた。

なお、今冬(~令和3年4月30日)の雪による死者は110名、重傷者は675名、軽傷者は1,030名となった(消防庁情報、令和3年5月14日現在)。

(2)政府等の対応

12月16日からの大雪において、政府は令和2年12月16日13時から関係省庁災害警戒会議を開催した。そして、翌日17日6時55分に情報連絡室を設置し、同日7時45分に官邸対策室に改組した。さらに同日15時35分から大雪に関する関係閣僚会議を開催した。

1月7日からの大雪において、政府は令和3年1月6日13時15分から関係省庁災害警戒会議を開催した。そして、同月8日15時30分から大雪等に関する関係閣僚会議を開催した。また、同月14日には小此木内閣府特命担当大臣(防災)が新潟県及び富山県の現地視察を実施した。

そして、被災者の安全・安心を確保するとともに、被災自治体が、躊躇なく除排雪等、復旧に取り組めるよう、被災者や被災自治体等に対する支援などの対応策を1月22日に取りまとめた。

関越自動車道の立ち往生発生状況(令和2年12月18日)(国土交通省資料)
関越自動車道の立ち往生発生状況(令和2年12月18日)(国土交通省資料)

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.